牛肉切り落としのこと
牛肉切り落としは手に入りやすく、炒めものや煮ものはもちろん、さまざまな料理に使うことができます。薄いので火が通りやすく、小間切れと違い、部位ごとに購入できるので、扱いやすいのが特徴です。
脂がのった肩ロース、赤身のもも肉など料理に合わせて選びましょう。お買い得価格で店頭に並んでいるの見つけたら、少し多めに買って冷凍しておくと便利です。
切り落としでつくる、かたまり肉もどきのビーフシチューのつくり方
薄切り肉を巻いているので、煮込み時間が短縮できるのも魅力。お肉と合わせた粒マスタードが味のポイントに。
材料(2人分)
● 牛肉切り落とし(肩ロース) | 400g |
● じゃがいも(メークイーン) | 中2個 |
● 玉ねぎ | 中玉1/2個 |
● にんじん | 小1個 |
● 塩、白こしょう(牛肉の下ごしらえ用) | 少々 |
● 粒マスタード | 大さじ2 |
● 薄力粉 | 適量 |
● オリーブオイル | 大さじ1 |
● にんにく(スライス) | 大さじ1 |
● ドミグラスソース(缶) | 1カップ |
● 赤ワイン | 1/2カップ |
● セロリ(軸) | 1〜2本 |
● チキンスープ | 2カップ |
● 塩 | 小さじ1 |
● 白こしょう | 少々 |
● しょうゆ | 小さじ1 |
● サワークリーム | 適量 |
つくり方
1 まな板に肉を広げ、両面に塩とこしょうをふり、2〜3枚ほど重ねて10×15cmぐらいの1枚の肉の形にする。表面に粒マスタード小さじ1くらいをぬる。薄力粉をふり、手前から脇を折り込みながら巻き、かたまり肉のようになるように同じ大きさに丸める。薄力粉をふったバットに巻き終わりを下にして並べる。
※なるべく大きめの肉が外側になるように重ねると巻きやすい。
2 セロリは筋を取り、7〜8cmに切る。根元は薄切りにする。玉ねぎは芯を取り、繊維に沿って薄切りにする。にんじんは縦半分に切り、面取りする。じゃがいもは半分に切り、面取りする。面取りした野菜のくずは取っておく。
3 1に小麦粉を薄くふり、オリーブオイルを入れてしっかり温めた土鍋に巻き終わりを下にして並べ、ふたをして中火で表面を焼き固める。途中返しながら全面を焼き、いったん取り出す。
4 3の鍋ににんにくを入れ、鍋底についた肉のうま味をこそぐようにしながら炒める。次に玉ねぎを加えきつね色になるまで炒め、面取りした際に出た野菜のくずと薄切りにしたセロリの根元を加え、半量になるぐらいまで中火のまましっかり炒める。
5 肉を巻き終わりが下になるように鍋に戻し、空いたところにセロリを入れ、赤ワインとドミグラスソースを加え、ひたひたになるぐらいまでチキンスープを入れる。いったん沸いたら200°Cに温めたオーブンに土鍋ごとふたをして入れる。
6 15分でいったん取り出し、味をみる。にんじんを加え、塩で味をととのえ、オーブンに10分戻す。
7 オーブンから鍋を出し、直火にかける。アクを取り、味見をし、しょうゆで味をととのえる。竹串などでにんじんの火の取り具合を確認し、器に盛り、サワークリームをのせる。
※オーブンではなく直火で煮込む場合は、常にひたひたになるよう、チキンスープを足す。直火の場合、煮込みの時間は1時間ほどを目安に。
※ソースが余ったらパスタソースにしたり、ゆでたじゃがいもにかけてもおいしい。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司 取材・文/佐藤雅子〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『65歳からの食事革命 』(文化出版局) amazonで見る など。
インスタグラム:松田美智子@michiko_matsuda/自在道具@jizai_dougu
* * *
「今日何つくろう?」とお悩みのあなたへ。
天然生活webにて連載中の「松田美智子の季節の仕事」より人気レシピを集めました。
混ぜる/煮る/漬ける/焼く/揚げるの5つの調理法で100品を紹介。
少ない材料でつくりやすい、毎日の食卓に役立つ1冊です。
* * *