(『天然生活』2023年12月号)
舌をごまかさないことが、健やかでいられる秘訣です
ファッションの仕事をはじめ、ラジオのパーソナリティやエッセイストとしても活躍する、モデルのはなさん。
多趣味なことでも有名で、プライべートで習い始めた茶道も7年目を迎え、暮らしの中で「お茶の時間」は切っても切れない存在といいます。
「子どものころから、祖母が淹れてくれるお茶が好きで、急須から最後の一滴まで注ぎ切る姿を当たり前のように見てきました。大人になって茶道を始めると、お茶の点て方によっておいしさがまるで違うことに驚き、お茶のよしあし以上に精神性の大切さを実感。子どものころは、祖母の淹れるお茶がなぜあれほどおいしいのか不思議でならなかったのですが、茶道を学ぶなかで、“気持ちを入れる”ということを知りました」
家でお茶を点てるときも、気持ちがシャキッとするというはなさん。急須でお茶を淹れるときには、祖母のように最後の一滴まで注ぎ切り、おいしく淹れられたら心身が整っているバロメーターに。
「家では南部鉄器の鉄瓶でお湯を沸かして、お茶を淹れています。日常的に飲むのはハーブティー。ラジオやナレーションなどの声の仕事をするようになってから、風邪予防の効果があると聞いて、エルダーフラワーのお茶を飲むのが習慣になりました」
エルダーフラワーのお茶は香りもよく、リラックス効果があるので、ラジオの収録現場にも水筒に入れて持参しているそう。
昔から「食べるならおいしく」という考え方で、自分の舌をだまさないことが心と体の健康法とか。
そして“おいしい”の先に健康がついてくるのが理想といい、「一日でも長くおいしいものを食べて、好きなことに正直に生きるのが目標」と話してくれました。
心が整う時間
お菓子をつくる時間は欠かせない日常
お菓子は基本手づくりするというはなさん。数あるオリジナルレシピの中から、季節やそのときの気分に合わせたお菓子をつくって、お茶と一緒に楽しみます。
「大好きなりんごの季節。贈りものや差し入れ用にお菓子をつくるのも安らぐ時間です。“どんなお菓子をつくったら喜ぶかな?”と考えているだけで、幸せな気持ちに」
心が整う時間
元気もチャージできる抹茶ミルク
小腹が空いたとき、手軽につくれておやつ代わりにもなる抹茶ミルク。
砂糖の代わりにマシュマロを入れるのが、はなさんお気に入りの飲み方です。
「マシュマロを入れるとまったりとした口溶けになって、満足度が上がります。ホットココアに入れるのもおすすめ」
マドラーでかき混ぜるとなめらかさが増して、より和みます。
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天然生活webの連載「はなのお菓子」で人気のレシピを集めて、1冊にまとめました。「いちごショートケーキ」「タルトタタン」「台湾カステラ」「バスクチーズケーキ」など、はなさんが試作を重ねてできた32のレシピ。ぜひお家でつくってみてください。お菓子づくりに目覚めたきっかけなどについてのインタビューも掲載しています。
<撮影/山田耕司 取材・文/田辺千菊 ヘアメイク/吉岡美幸>
はな
モデル・タレント。17歳からモデル活動を始める。現在は、ファッション誌で活躍するかたわら、FMヨコハマ「Lovely Day♡~hana金~」のナビゲーターも務めるなど、幅広く活躍している。趣味はお菓子づくりや茶道、仏像鑑賞。近著の『別冊天然生活 はなのお菓子』(扶桑社)では、レシピ製作、お菓子の撮影とスタイリング、イラスト、執筆を手がける。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです