支えてくださった読者のみなさま、スタッフのみなさまに心より感謝申し上げます。
さて復刊号の表紙を飾るのは、荻野恭子さんに教えていただいた、「フライパンで焼けるプチパン」。
焼きたてパンのしあわせな香りが漂ってくるような一枚です。
世界65カ国を訪れ、世界の家庭料理を研究し、そこに生きる知恵を伝えたい、という熱い思いを抱く料理研究家の荻野恭子さん。
今月の特集内「ポリ袋でつくる、オーブン要らずのパン」では、簡単なのにバリエーション豊かなパンのつくり方を教えていただきました。
表紙の写真は、「フライパンで焼ける、基本のプチパン」。
今回紹介する5種のパンの基本となります。
ポリ袋に材料を合わせ、袋の上から混ぜて揉んでこねて……。そのまま1次発酵させます。
そうです、手が生地だらけにならないのです。
「これなら道具も少なくて済むし散らからないし、簡単でしょ」と荻野さん。
あとは袋から取り出し、8等分して丸めフライパンに並べふたをし、2次発酵を。油は引かずに、そのままフライパンで両面焼くだけ。
余談ですが、編集部員も撮影後、何度もチャレンジました。どれも、とても簡単でおいしい!
焼き立てのパンが食べられる幸せは代えがたいものだと思います。
フライパンは、フッ素樹脂加工のもの、鉄のフライパン、ステンレスのフライパンなどで試しました。火加減はそれぞれですが、どれも上手に焼けましたので、ご参考までに。
ちなみに、このとき使うポリ袋は、いわゆる「食品用ポリ袋」がおすすめです。スーパーにあるような、薄すぎるポリ袋よりも、ちょっと厚めのポリ袋です。
一次発酵まではすべて同じ生地でできる今回のパン。写真のパンの他に、ベーグル、プチピザ、花巻、ハチャプリ(おやきのようなもの)がつくれます。
「焼く」「揚げる」「蒸す」などオーブンを使わずにフライパンや魚焼きグリル、せいろなどでできるので、家にオーブンがない方でも焼きたてのパンが食べられるのです。
コロナの影響で、自宅で過ごす時間が増えました。このレシピでしたら、無理なく、毎日続けられるのではと思います。
ぜひお試しいただければ幸いです。
荻野さんの『ビーツ、私のふだん料理』(扶桑社)も発売中です。ビーツは飲む輸血と呼ばれるほど栄養豊富な、スーパーフードです。「こんな時期だからこそ、体の免疫力をアップしていただきたい。ビーツはすばらしい食材。その一助になれば」と話します。ぜひお手に取っていただければ幸いです。
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