さつまいものこと
秋の味覚として人気のさつまいもは、ビタミンCや食物繊維などの栄養素が多く、肌や腸内環境を整えるのにおすすめの食材です。
現在日本で栽培されているさつまいもは60種類ほどあるといわれ、代表的な品種は安納芋、べにはるか、鳴門金時などがあります。種類によって、ねっとり系、しっとり系などの食感や甘みに違いがあるので、好みや食べ方に合わせていろいろな種類を試してみてください。
上手な選び方は、皮にハリがあり、形がよく傷が少ないものを選ぶことです。また、皮の表面に出る黒い部分は「ヤラピン」という整腸作用があるさつまいも特有の栄養成分で、多いほど糖度が高くおいしいさつまいもといわれています。
さつまいもの下ごしらえの仕方
料理にもデザートにも活躍するさつまいも。あらかじめ蒸しておけばさまざまな料理に使え、調理時の手間を省けます。
材料(つくりやすい分量)
● さつまいも | 2kg |
● 水 | さつまいもがかぶる量 |
● 塩 | 適量(水に対して2%程度) |
つくり方
薄い塩水に、さつまいもを皮ごと30分つける。蒸し器に入れ、中火で20分蒸す。
スイートポテトのつくり方
しっとり、ほくほくの、皮ごと食べられるスイートポテト。さつまいもは種類によって糖度が違うので、素材の甘味をみて砂糖、生クリームなどの量を調整するのがおすすめです。
材料(つくりやすい分量)
● 蒸したさつまいも | 800g |
● 三温糖 | 1/2カップ(さつまいもの甘みによって調整する) |
● 生クリーム | 1カップ |
● バター | 大さじ3 |
● シナモンパウダー | 適宜 |
● 卵黄 | 1個分 |
つくり方
1 蒸したさつまいもを熱いうちに半分に切り、スプーンでくり抜く。皮はとっておく。
2 1のさつまいもをボウルに入れ、木べらでつぶす。大きなかたまりがなくなったら、バター、砂糖、生クリームを加え、混ぜながら生クリームを吸わせてペースト状にする。粒の粗さは好みで調整する。焼くと水分が抜けるので、水分が少し多めの状態がよい。
3 皮に2を均等にのせる。茶こしでシナモンを好みの量にふり、はけで卵黄を表面にぬる。200℃に予熱したオーブンで焼き目がつくまで10~15分焼く。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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