大根のこと
大根の代表的な品種、青首大根(あおくびだいこん)の旬は12月下旬~2月ごろの冬。冬の大根は寒さから実を守るために甘みが増してみずみずしく、やわらかくなることが特徴です。
和食のイメージが強い大根ですが、どんな調味料、食材にもなじみやすい淡白な味わいは、洋風や中華、アジアンテイストの料理にもぴったり。サラダや炒めもの、煮物など、幅広い調理法を楽しめます。
また、天日に干してほどよく水分が抜けた大根は、うま味と甘みが凝縮しておいしくなり、栄養価も上がるといわれています。腐りにくくストック食材としても活躍。料理に合わせて、みずみずしい生の大根と干した大根を使い分けるとよいでしょう。
焼き大根と鶏手羽中の煮もののつくり方
鶏手羽中のうま味と皮の脂を大根に吸わせた、冬においしいこっくり味の煮ものです。好みで、はりゆずや一味とうがらしを加えて。
材料(つくりやすい分量)
● 干し大根(半日~1日程度、天日干しする) | 10cm |
● 鶏手羽中 | 300g |
● ごま油 | 大さじ2 |
● しょうが(薄切り) | 大さじ1 |
● 水 | 1と1/2カップ |
● 三温糖 | 大さじ1と1/2 |
● 薄口しょうゆ | 大さじ1 |
● 濃口しょうゆ | 大さじ1 |
● 酒 | 大さじ3 |
つくり方
1 大根は半日干したものを使う。厚めに皮をむき、大きめの乱切りにする。
2 手羽中は皮全体に金串で穴をあける。土鍋(なければフライパンでも可)にごま油を中火で熱し、皮が下になるよう、押さえつけるようにして片面だけ焼く。香ばしく焼き色がついたら取り出す。
※皮を香ばしく焼くことで余分な油が落ち、うま味を十分に味わえる。
3 残った油を使い、同じ鍋で大根を中火で炒める。全体に油がなじんだら、ペーパータオルで余分な油をふき取り、鶏手羽中をふたたび入れる。しょうが、水、三温糖を加え、煮立ったらあくをすくい、20分ほど煮る。
※さっぱりとした煮ものにしたい場合は、大根を炒める際、手羽中の皮の脂をきれいにふき取り、ごま油のみでさっと炒める。
4 大根のやわらかくなったら、薄口しょうゆを加えてひと煮立ちさせ、火を止める。室温になるまでおき、ふたたび火を入れて、濃口しょうゆを加える。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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