おはようございます! ロンドンからYuki です。
皆さんお元気ですか? 和暦のうえでは立春も迎えましたね。
日本に比べて冬の日照時間が短いイギリスですが、ロンドンの街も、暗くなが〜い冬はピークは越え、だんだんと春を迎える準備が始まりつつあります。
春を告げる花といえば、イギリスでは、「スノードロップ」が有名です。あたたかくなるにつれ、イギリスの公園や林などには、小さくて真っ白な花が咲き始め、わが家の庭にもその風景が広がります。
いまは、少しずつ白い蕾が膨らんできた頃。春はすぐそこまできています。
家に余った大豆、ありませんか?
2月といえば、節分ですよね。
残念ながら、イギリスでは節分の風習はないのですが、ロンドンのわが家にとっては、豆まきは大事な恒例行事。今年も無事に終えました。
そこで、皆さんにお尋ねです。
「豆まきの大豆、余ってませんか?」
イギリス人の夫と娘がいる私の家族は、味噌はもちろん、納豆も大好きという、大豆一家。そんなわが家の食卓に欠かせない、もうひとつの手づくり大豆メニューが、「自家製きな粉」です。
節分の余った大豆は、まさに、「きな粉」づくりにうってつけなのです。
とっても簡単! 自家製きな粉
ヨーグルトに振りかけたり、オートミールと混ぜたり(イギリスでは、ポリッジといいます)、スムージーに入れたり、パンケーキの生地に混ぜたり。手づくりきな粉は、つくり方も簡単で、食事やおやつに手軽に取り入れることができるメリットがあります。
今回は、とっても簡単で、わが家の定番「自家製きな粉」と、それを使った「きな粉トースト」を紹介します。
大豆は、近所のスーパーでも手に入る、身近な食材。オーガニックの大豆を使えば、さらに安心して毎日食べられますよね。
自家製きな粉のつくり方
材料(つくりやすい分量)
● 大豆 | 1カップ |
※ 市販の節分豆を使う場合は、ロースト済みのため、下記の下準備の工程は省く。
下準備
大豆を中火で熱したフライパンで空煎りする。7分ほど煎り、大豆の皮が割れ始めて黄金色になり、香ばしい香りがしてきたら、火を止め、別のボウルなどに移し、大豆を冷まします。
※オーブンを使う場合は
鉄板にクッキングシートを敷き、大豆を並べる。165度に予熱したオーブンで20〜30分を目安に焼く。焦がさないよう、約10分おきにヘラなどでかき混ぜながら、均等にローストする。
つくり方
市販の節分豆、もしくは下処理した大豆を、ミキサーやミルなどに入れて撹拌する。一度に入れず、4回くらいに分けて、30秒ごとを目安に、少しずつ撹拌する。
Yuki’s ワンポイント
● ミキサーの機種によって限度量が異なります。撹拌前に確認しましょう。
● ふるいにかけてきめ細やかな粉にするのも良いのですが、私は繊維いっぱいの皮も残しておきたいため、そのままを使っています。
● 湿気を避けて、密閉容器や保存袋で1カ月を目安に使い切りましょう。面倒でもこまめにつくるのがおすすめです。
Yuki流「きな粉トースト」
自家製きな粉をつくったら、朝食トーストへのアレンジがおすすめです。
わが家の人気No.1が「朝食きなこトースト」。デーツシロップと一緒にきな粉をパンに塗って焼き上げます。
最近日本でも見かけるデーツですが、皆さんは、どのように使っていますか?
日本語ではナツメヤシと呼ばれ、中東系の人が多く住むイギリスでは、とっても人気なドライフルーツ。私も、干し柿やプルーンにも似た自然でコクのある甘さが大好きで、シロップ状のものを、はちみつ、メープルシロップやプルーンシロップと同様に使います。
多国籍料理が大好きの私が近所のイラン系のショップのお兄さんに教えてもらった「ねりごまとデーツのトースト」(アメリカでいう「ピーナッツバッター&ジャムサンド」みたいな、中東の定番トースト)からヒントを得てアレンジしました。
材料
● パン | 1スライス |
● きな粉 | 約大さじ1/2 |
● ねりごま | 約大さじ1 |
● デーツシロップ ※プルーン、はちみつ、プルーン、ジャムで代用可 | 約大さじ1 |
● シナモン | 少々 |
*分量は目安ですので、パンの大きさやに合わせてお好みで調整してください。
つくり方
1 パンをトーストする。
2 ねりごまを1に薄く塗り、その上からデーツを塗る。最後にきな粉とシナモンを振りかて完成。好みで、ナッツ、スライスしたバナナやりんごなどを乗せてもおいしい。
Yuki Gomi(ごみ・ゆき)
料理家、料理講師、フードライター。日本生まれ日本育ち。2004年に渡英し、現在は建築家の英国人夫と一児の母としてイギリス・ロンドン在住。コルドン・ブルー 全科終了後、プライベートシェフからシカゴ、イギリスで日本食を広め、ヨーロッパ、中東などでも活躍。現在は「Yuki’s kitchen 料理教室」オーナー、イギリスの料理学校でのゲストシェフや現地の料理雑誌や新聞、ラジオやテレビにて活動中。元気が出る、ワクワクするようなレシピ。和食の旨みや現地の素材を活かした季節感のある食生活を、世界中のどこからでも可能にしたいのが夢。著書に『Sushi at Home』(ペンギン出版)あり。
HP:www.yukiskitchen.com
Instagram:@yukiskitchen
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『Sushi at Home: The Beginner's Guide to Perfect, Simple Sushi[English Edition/kindle版]』(Yuki Gomi・著/ペンギン出版)