青とうがらしの薬膳的効能ついて
青とうがらしは、もっともからだを温める「大熱」の性質に分類され、気や血のめぐりをよくして、とくに強く胃腸を温めたり、寒気を吹き飛ばす作用があるとされています。 冷えが気になる人や冷えによる腰痛や関節痛、腹痛などによいとされます。
また、消化を促進して食欲を増進する働きもあります。辛いものを食べて大量に発汗すると、体に必要な水分を失い乾燥を招くので、摂り過ぎには注意しましょう。
【保存食】グリーンタバスコのつくり方
とうがらしと塩と酢という、3つの材料からつくられた、アメリカ生まれの辛味調味料タバスコ。
本来は、ペースト状にしたとうがらしに塩を加えて樽に詰め、3年ほど熟成させたあと、酢で調味してつくられますが、家庭でも手軽につくれるようにアレンジしました。
今回は赤とうがらしではなく青とうがらしを使うことで、さわやかな香りのタバスコに。青とうがらしは未熟なとうがらしで、そのまま完熟させたものが赤いとうがらしになります。
野菜炒めにひとさじ加えたり、ミートボールやスープの隠し味にもおすすめ。ナンプラーと合わせると手軽にタイ風の香りになります。赤とうがらしでも同じ分量でつくることができます。
材料(つくりやすい分量)
● 青とうがらし | 100g |
● 米酢 | 50g |
● 塩 | 3g |
つくり方
1 青とうがらしはへたと好みで種を取り、みじん切りにする。
2 ミキサーに1を入れて、細かくなるまで撹拌する。
3 2に塩と米酢を加えて、さらになめらかになるまで撹拌する。
4 熱湯消毒した瓶に3を入れてふたをし、ときどき瓶を振りながら、冷蔵庫で2週間ほどねかせる。
※冷蔵庫で半年ほど保存可能。
〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉
山田奈美(やまだ・なみ)
「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『いつもの食材と調味料で 体が整うごはん』(ナツメ社)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)、『二十四節気のお味噌汁』(WAVE出版)などがある。
インスタグラム:@nami_yamada.tabegoto
YouTube:「山田奈美の発酵暮らし」