(『天然生活』2019年12月号掲載)
新米に合う、ふだんのおおかず
新米に合うおかずといえばやはりしょうゆ+甘味の甘辛味ですが、それだけでは飽きてしまうもの。
飯島さんはさまざまに工夫し、一味とうがらしや山椒の風味を加えたり、お酢を活用したりして、まさに「新米に合う味」を次々に作り出していきます。
ふだんのおかずなのに、魔法がかかったようにおいしい――そんな飯島さんのレシピをご堪能あれ。
牛肉と大根ときのこのきんぴらの作り方
牛肉ときのこのうま味がしみ込んだ大根がおいしい、甘辛味がうれしい、煮物のようなきんぴらです。
材料(3〜4人分)
●牛薄切り肉 | 150g |
●大根 | 1/3本(約400g) |
●きのこ(しめじ、しいたけ、ひらたけなど数種類を合わせて) | 200g |
●砂糖 | 大さじ1/2~1 |
●しょうゆ | 大さじ1と1/2 |
●酒 | 大さじ1/2 |
●粗塩 | 小さじ1/2 |
●油 | 大さじ1/2~1 |
●粉山椒 | 適宜 |
つくり方
1 牛肉は1.5cm幅に切る。大根は皮つきのまま、1〜1.5cm幅の拍子木切りにする。きのこ類は食べやすい大きさに切るか裂く。
2 鍋を中火にかけて、油を引き、強めの中火にかけ、だいこんを入れ、塩をふり(大根から水分が出て火が通りやすくなる)、4~5分炒める。
3 2にきのこ類を加えて炒め合わせ、さらに牛肉を少しずつ加えて混ぜてゆく。
4 全体に火が通ったら、砂糖、しょうゆ、酒を加えてさらに炒める。大根のかたさをみて、かたければ、水少々(分量外)を加え、好みの食感になるまで、火を通す。ふたをして火を止め、5分ほど蒸らしてなじませる。器に盛り、粉山椒をふる。
れんこんとじゃこの梅きんぴらのつくり方
新米のピュアな味を損なわない、洗練された味わい。じゃこのうま味とさっぱり梅の酸味にごはんがすすみます。
材料(3〜4人分)
● れんこん1節 | 約300g |
● ちりめんじゃこ | 30g |
● にんじん | 1/2本 |
● しょうが | 1片 |
● 粗塩 | 小さじ1/3 |
● A | |
・梅干し(たたく) | 大さじ1/2 |
・酒 | 大さじ1 |
・みりん | 大さじ1 |
●オリーブオイル(または油) | 大さじ1 |
つくり方
1 れんこんは皮をむき、縦4等分に切ってから斜めに7~8mm厚さに切る。にんじんは3mm幅の薄切りにする。しょうがはせん切りにする。
2 フライパンを中火にかけ、オリーブオイルを引き、れんこん、粗塩を加えて炒める。3~4分たったらにんじん、しょうが、ちりめんじゃこを加えて、強めの弱火にし、さらに2~3分炒め、合わせたAを加える。このときれんこんがかたければ必要なら水少々(分量外)を加えてさらに火を通す。味をみて、塩気が足りなければ、粗塩または、梅(各分量外)を足す。火を止め、ふたをして少し蒸らす。
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〈料理・スタイリング/飯島奈美 撮影/有賀 傑 取材・文/土屋 敦〉
飯島奈美(いいじま・なみ)
フードスタイリスト。テレビCMのほか、映画『かもめ食堂』『海街diary』、ドラマ・映画『深夜食堂』、連続テレビ小説『ごちそうさん』などを手がける。著書に『ご飯の島の美味しい話』(幻冬舎)ほか多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです