菊の花びらの摘みとり方
片手で花全体を丸めこみ、もう片方の手ででがくをひねると簡単に花びらを摘み取ることができる。がくは苦味が強いので取り除く。
菊花と豆腐のだし煮のつくり方
ゆるいとろみのだし汁が体を温めてくれる、この時季の一品。少量加えたナンプラーが味に深みを出しています。
豆腐から水分が出てくるので、少し濃いめの味つけにしておくのがおすすめ。
材料(2人分)
● 菊花 | 10輪 |
● 木綿豆腐 | 1丁 |
● 塩、米酢(菊花をゆでる用) | 各少々 |
● 濃いめのだし汁 | 1と1/2カップ |
● A | |
・ 酒 | 大さじ2 |
・ みりん | 大さじ1 |
・ ナンプラー | 大さじ2 |
● 水溶き片栗粉 | 大さじ1 |
● 薄口しょうゆ | 小さじ1 |
つくり方
1 軽く水けを切った豆腐を半分に切る。菊花は酢と塩を加えた湯でゆで、すぐに火を止め、氷水にとり水けを絞る。
2 土鍋にだし汁を沸かし、Aを加える。火を切って、だし汁を混ぜながら水溶き片栗粉を加える。再度火を入れてとろみの具合を確認する。
3 2に豆腐を入れ、弱火でゆっくりふつふつするまで煮る。ときどき豆腐の上にだし汁をすくってかける。
4 鍋の空いているところに1の菊花を入れて菜箸でほぐし、薄口しょうゆを加えて味をしめる。
菊花のこと
奈良時代に中国から伝わった菊。観賞用の菊を、苦味を抑えて花びらを大きく改良したのが食用の菊花です。菊花はビタミンB1が豊富に含まれており、疲れ目に効くといわれています。
また、ビタミンEも多く含まれているので、老化や免疫力低下の原因となる活性酸素のはたらきを抑える効果も。夏の疲れが出るこの季節にぜひ取り入れたい食材です。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司 取材・文/村上有希〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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