(『天然生活』2024年3月号掲載)
飛田家の“ひなまつり”
ひなまつりといったら、飛田家では「ちらし寿司」が欠かせないのだそう。
ごろりと入ったしいたけの甘煮や、鮮やかな菜の花、だしを取ったあとの昆布をきざんで入れて、なんともにぎやかです。
娘さんからのリクエストですかと問えば、「私が食べたいから」と笑う飛田さん。「子どものころから続く習慣なので、絶対につくることにしています」
ひなまつりに
「菜の花のちらし寿司」のつくり方
色とりどりの華やかなちらし寿司は、ひなまつりの定番メニュー。菜の花を添えて、春らしさをプラスして。
材料(5~6人分)
● 干ししいたけ | 4枚 |
● A | |
・ しょうゆ、砂糖 | 各大さじ1 |
● れんこん | 150g |
● B | |
・ 砂糖 | 大さじ4 |
・ 酢 | 約150mL |
● にんじん | 1/2本 |
● きぬさや | 1/2パック |
● 菜の花 | 1束 |
● C | |
・ だし汁 | 1カップ |
・ 塩 | 小さじ1/2 |
・ 薄口しょうゆ | 小さじ2 |
● 錦糸玉子 | 適量 |
● いくら、ゆでえび | 各適量 |
● ちりめんじゃこ | 20g |
● 米 | 3合 |
● 昆布(5cm角) | 1枚 |
● D | |
・ 酢 | 1/3カップ |
・ 砂糖 | 1/3カップ |
・ 塩 | 小さじ2/3 |
つくり方
1 干ししいたけは水2カップ(分量外)につけてもどし、石づきは落として軸は細切り、かさは半分に切ってから薄切りにする。鍋に入れ、ひたひたまでもどし汁を入れ、Aを合わせて煮汁がなくなるまで煮て冷ましておく。
2 れんこんは薄いいちょう切りにして鍋に入れ、B(砂糖とひたひたより少なめの酢)を合わせ火にかけ水けがなくなるまで炒りつける。
3 にんじんは細切り、きぬさやは筋を取ってゆでて斜めにせん切りにする。
4 菜の花は茎と花芽に分けて切り、花芽はさっとゆで、茎はしっかりゆでて冷水にとって色止めし、水けを軽くしぼって混ぜておいたCに合わせて30分ほどおく。
5 米はふだん通りにとぎ、水加減して浸水させ、昆布を入れて炊く。炊き上がったら昆布は取り出してせん切りにする。ごはんは飯台にあけて熱いうちにDを直接合わせて切るようにして混ぜる。うちわであおいでごはんにつやを出す。
6 1、2、3、4の葉と茎の部分の汁けをしぼって小口切りにしたもの、ちりめんじゃこ、5の昆布を酢飯が冷めないうちに混ぜ込む。
7 6を器に盛りつけ、錦糸玉子、菜の花芽、いくら、えびを飾る。
「はまぐりのお吸い物」のつくり方
ちらし寿司のお供に。汁をこすのがポイントです。
材料(4人分)
● はまぐり | 8個 |
● 昆布のだし汁 | 3カップ |
● 塩、薄口しょうゆ | 各適量 |
● 芽ねぎ | 適宜 |
つくり方
1 はまぐりはたわしなどを使って殻ごとよく洗う。
2 だし汁にはまぐりを合わせて火にかけ、沸騰してきたら弱火にして貝が開いたら、殻ごと取り出す。
3 汁を一度ペーパーでこしてもう一度温め直し、味をみて塩と薄口しょうゆで味をととのえる。はまぐりを戻して温まったら、器に盛りつけ、芽ねぎをあしらう。
※ 飛田和緒さん「春一番の、行事食」は『天然生活』2024年3月号P.4〜10に掲載されています。
<料理/飛田和緒 撮影/川村 隆 スタイリング/久保原惠理>
飛田和緒(ひだ・かずを)
祖母や母に習った東京と長野の味、自身が暮らす湘南の味と向き合いながら日
々の食卓で楽しめる家庭料理をつくる。著書に『くり返し料理』(扶桑社)、『お餅の便利帖』(東京書籍)など。インスタグラムインスタグラム:@hida_kazuo
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです