（『天然生活』2020年4月号掲載）
アレンジ向きに仕込んで、幅広いメニューを手早く
店に並ぶ料理より少し簡単なレシピで、1週間分のお弁当を提案してくれた船橋律子さん。「つくりおきとちょっとの野菜、卵でできます」というように、仕込み素材を上手に使って仕上げています。
今回教えてくれた仕込み素材には、そのまま詰められる常備菜もありますが、どれもアレンジを前提に工夫したもの。鶏そぼろやひじきの煮ものは、調味料になるしっかり味に。
マッシュポテトは、サラダやコロッケのベースになるやわらかさに。それぞれ別の料理にも使いやすいように、味や食感を調整しています。この常備菜を活用すると、春巻きもコロッケもあっという間。仕込みものは、週の半ばでつくり足すと、手間が分散しメニューの幅も広がるそう。
カレー風味の肉炒めと甘辛い玉子焼き。サクっとした揚げものとやわらかな煮もの。かもめ食堂の定食同様、メリハリのある組み合わせも、船橋さんならではです。
「さけのねぎ味噌焼き弁当」のつくり方
甘塩さけのフライパン酒蒸しを使って
さけのねぎ味噌焼き
メインになる魚のおかずも、仕込み素材を使えばとても簡単。青ねぎがほんのり香る味噌マヨソースは、食欲をそそります。
材料（1人分）
| ● 甘塩さけのフライパン酒蒸し（＊次ページ） | 1切れ |
| ● しいたけ | 1枚 |
| ● 青ねぎ | 適量 |
| ● A | |
| ・ マヨネーズ | 大さじ1 |
| ・ 白味噌 | 小さじ1 |
| ・ しょうゆ | 少々 |
つくり方
１ しいたけは薄切りに、青ねぎは小口切りにする。
２ ボウルにAを合わせ、１を加えて混ぜる。
３ アルミホイルにさけをのせ、２を塗ってオーブントースターで3～4分こんがり焼き色がつくまで焼く。
ゆでほうれんそうを使って
ほうれんそうのごまあえ
水けをしっかりしぼってから味をなじませてつくります。彩りも映えるほうれんそうは、薄味に仕上げると箸休め的な一品に。
材料（1人分）
| ● ゆでほうれんそう（＊次ページ） | 20g |
| ● すりごま | 適量 |
| ● しょうゆ | 少々 |
つくり方
ゆでほうれんそうは3cm長さに切ってよくしぼり、すりごま、しょうゆであえる。
＜撮影／竹田俊吾 スタイリング／上良美紀 取材・文／山形恭子＞
「組み合わせのバランスが、後味の心地よさや満足感につながります」と船橋さん
船橋律子（ふなはし・りつこ）
母譲りの料理好き。飲食店勤務を経て、定食やお弁当、お惣菜の店「かもめ食堂」をオープン。お弁当本に続き、『六甲かもめ食堂 野菜が美味しい季節の献立』（誠文堂新光社）が好評発売中。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
