(『天然生活』2020年2月号掲載)
自然の力を借りて、穏やかに体質改善
体をいたわるのに大切なのは深くリラックスすること。自分が心地よいと感じる香りを深く吸い込み、お手当てそのものを楽しめる時間をもつこと。夜の時間を、ごほうびと思えるようにするのです。
「そこでおすすめなのが、ハーブを使ったお手当て。ハーブにはそれぞれに多くの効能があるので、難しく感じる人も多いかもしれませんが、たいていのハーブには自律神経をチューニングする作用があり、体から余計なものを出そうとする効果もあります。
疲れをとるのに必要なのは、神経を鎮めることと、体内の滞りを解消して、めぐりをよくすること。ドライハーブやオイルであれば効き目は穏やかですから、まずは好きな香りを見つけ、毎晩楽しみながら、始めてください」
中山さんの夜のお手当て
ラベンダーオイルをお手入れに取り入れる
リラックス効果が高く親しみやすい香りのラベンダーオイルは、初心者にも取り入れやすいハーブオイル。
原液を肌に塗ると刺激が強いので、“キャリアオイル”と呼ばれるアプリコットオイルやホホバオイルなどに数滴落とし、薄めてから使います。
「まず、ひとつの香りに慣れ親しみましょう。香りをかいだだけで、意識せずともリラックスできるようになります」
深く吸い込む
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手のひらにキャリアオイル数滴を落としてから、ラベンダーオイルを1滴加え、全体に伸ばす。鼻から吸って口からゆっくり吐く、を3回繰り返す。
皮膚トラブルに塗る
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ラベンダーには鎮静効果のほか、抗炎、抗菌効果もあるので、乾燥による肌荒れ、虫刺されなど、出血を伴わない軽い皮膚トラブルにも活用できる。
寝室に置く
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ティッシュペーパーにオイルを数滴染み込ませて部屋に置くだけで、ふんわりと香りが広がる。ウォーマーは面倒でも、この方法なら手軽。
スキンケアにプラス
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疲れがたまってくると、肌も荒れがちに。普段使いの化粧水などにオイルを1〜2滴落とせば、リラックスしながら楽しんでスキンケアできる。
〈撮影/山川修一 取材・文/福山雅美 構成/鈴木麻子〉
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中山晶子(なかやま・あきこ)
月とハーブと暮らしのお店「マヒナファーマシー」店主。ハーブや植物のオリジナルプロダクツを中心に、雑貨や食品も扱う。ワークショップなども定期的に開催。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです