(『天然生活』2022年2月号掲載)
ごはんをおいしくすぐ炊きたい。そんなときは「圧力鍋」一択です
茨城県で、農薬・化学肥料不使用米「ひなたの粒」を栽培する山﨑さん一家。
お米は、できる限りおいしく食べてもらいたいというのが、育てた側としての愛情。
お米を買う際に、まずチェックしてほしいのが“精米日”。どんな銘柄米でも古くなっては台無しです。
「さらに、炊き上がりの食味を悪くするのは、“米の割れ”。洗米時に、この点を意識していただければ」というわけで、ざるの中で洗う場合は、米を傷つけにくい自然素材のものを愛用しています。
ちなみに朝一番で炊きたてを食べたいとき、前の晩に炊飯器にお米と水をセットしがちですが……。
「常温で長時間浸水すると、味が落ちてしまうんです。わが家が炊飯に圧力鍋を使っているのは、ここも大きな理由。
朝から家族全員でごはんをもりもり食べるので、浸水時間ゼロで、短時間でおいしく炊ける圧力鍋がベストなんです」
山﨑 宏さん、瑞弥さん愛用の「お米がおいしくなる道具」
ビタクイックプラス3.5L
いくつかの圧力鍋を試した結果、安定しておいしく炊けると実感したのがこちら。
もっちりして粒だちがよく、冷めても食味が落ちません。
鉄釉手引炊飯土鍋 二合
急がないときは土鍋炊き。耐熱温度が高く、土鍋本来の熱で素材をじっくり温める。
ふたに穴がないので、蒸気が逃げずふっくら炊けます。
マタタビの米研ぎざる
会津地方で、農閑期の手仕事としてつくられていたまたたびのざる。
米への当たりがやわらかいので、割れが起こらないのが長所です。
宮下敬史さんの山桜のしゃもじ
持ち手がほどよい細さで、へらの面が広めなのが使いやすさの理由。
手巻き寿司をするときに、このサイズ感がちょうどいいんです。
須田二郎さんのサラダボール
サラダボールの名称で知られるアイテムを飯台感覚で活用。
ちらし寿司に使ったり、おにぎりをつくるときに炊きたてをこちらに移したり。
アンカーホッキングのストレートジャー
山﨑家では、米びつとして10年ほど愛用。台所に出しっぱなしでもさまになるのがうれしい。
パッキンなどもないので、洗いやすく乾かしやすく、衛生的。お米の減りが一目瞭然なのもよいのです。
〈撮影/萬田康文 取材・文/福山雅美〉
山﨑 宏、瑞弥(やまざき・ひろし、みずや)
家族4人、1日に消費する米は約1升。栽培する「ひなたの粒」は、もっちりとさっぱりのバランスが絶妙。自慢の米のほか、米粉や玄米粉も販売中。詳細はhttps://www.okome-yamazaki.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです