• 毎朝、ちょっとした掃除を習慣にしておくと、汚れが軽いうちに落とせるのでとても楽になります。忙しい朝時間でも無理なくできるルーティン掃除を、整理収納アドバイザーの井田典子さんに教えていただきます。今回は、「トイレ」や「玄関」の朝一番のルーティン掃除について伺いました。
    (『天然生活』2021年5月号掲載)

    時間の使い方、もの選びを工夫して自己肯定感アップ

    整理収納のプロである井田典子さんの自宅は、玄関もリビングもキッチンも、驚くほどすっきり。すべてのものがあるべき場所に収められています。

    朝はあわただしくなりがちですが、井田さんは時間を有効に使うために「型紙」をつくっています。

    起床してからの家事の流れを書き出し、終了時間を決めるのです。

    「主婦には時間割がありませんから、自分で決めることが大切です。私は6時に起きて朝食をはさみつつ、洗濯と各所の掃除を8時半までに終了させます。そう決めておくと不思議と体が動いて、早めに終わるんですよ」

    少し前からSDGsを意識して、環境にやさしい掃除にシフト。

    とくに水まわりの掃除ではEMプリン石けんや重曹などの洗剤を、道具は植物繊維でできたセルロース製のスポンジやふきんなどを使い、排水を汚さず、マイクロプラスチックを出さないように心がけています。

    「未来の環境を守るために、自分がどんな暮らしをしたいかを考えながら、ものの選び方や置き方、時間の使い方を工夫しています。その積み重ねで自分を肯定できるようになって、家族や人に対してもやさしくなれる気がします」

    routine
    トイレ内はアルコールとクエン酸水で

    画像: 尿の汚れや水あかを落とすクエン酸水は、200mLの水に小さじ1のクエン酸を溶かしてつくる。「小掃除をルーティンにすれば、合成洗剤を使わなくても十分きれいに」

    尿の汚れや水あかを落とすクエン酸水は、200mLの水に小さじ1のクエン酸を溶かしてつくる。「小掃除をルーティンにすれば、合成洗剤を使わなくても十分きれいに」

    画像: 手が触れる個所はアルコールでふいて除菌

    手が触れる個所はアルコールでふいて除菌

    トイレは毎日の小掃除と除菌で清潔さを保ち、ウイルス対策も。

    水に流せる掃除シートを使い、ドアノブやスイッチまわりはアルコールで、便器と床はクエン酸水でふく。

    「ほこりや汚れ、ばい菌の温床になるマットやスリッパは使いません。トイレブラシも吸盤でタンク側面に取り付けて床に置かず、掃除しやすいフラットな状態に」

    routine
    家族を見送ってから、玄関まわりを掃く

    画像: 靴は出しっぱなしにしないを徹底。ほこりがたまりやすい隅や下駄箱の下のすき間もしっかり掃く

    靴は出しっぱなしにしないを徹底。ほこりがたまりやすい隅や下駄箱の下のすき間もしっかり掃く

    家の顔である玄関は掃き掃除で。玄関のたたきの砂ぼこりを掃きだし、ポーチや階段まわりもほうきで掃いて枯れ葉やごみを取り除く。

    「うちは娘家族と2世帯なので出入りが多く、玄関にほこりがたまったり散らかりやすいんです。下駄箱に靴をしまってささっと掃くだけですが、これでいつでもお客さまを迎えられるようになります」

    朝のために夜しておく掃除

    シンク・排水溝を洗って水けをふく

    画像: シンク・排水溝を洗って水けをふく

    キッチン片づけの仕上げにシンクを網タワシでこすり洗いして水けをふく。

    排水溝は細かいゴミを捨てて、捨て布で汚れと水けをふき取る。

    「ここまでやっておけば、朝起きたての景色がすがすがしいです」

    食器の水きりかごを洗い、ひっくり返して乾かす

    画像: 食器の水きりかごを洗い、ひっくり返して乾かす

    裏側にぬめりや黒ずみが出やすい水きりかごは、洗って軽くふき、ひっくり返しておく。

    「汚れと水けは放置しないことが鉄則です。食中毒の予防のためにも、キッチンはとくに気をつけています」



    <撮影/山田耕司 取材・文/熊坂麻美>

    井田典子(いだ・のりこ)
    整理収納アドバイザー。主婦ならではの実践的な整理収納術が好評で、「モノと時間と心の整理」をテーマに全国各地で講演会を開催。『「ガラクタのない家」幸せをつくる整理術』(婦人之友社)など著書多数。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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