定期的にものを回して「フレッシュローテーション」
一度収納すると手前のものに手が伸びがちですが、定期的に回して使用頻度を均一にするのがおすすめです。
ストック食材の買い足したものを奥へ、古いものを前に出すのと同じで、私は「フレッシュローテーション」と呼んでいます。
例えば毎日使うふきんやタオルなら、洗った順に使い回せるように洗濯したものを奥へしまっていくのが望ましい。ぐるぐる回してまんべんなく使うことで持ちがよくなり、置き場所も清潔に保てて一石二鳥です。
場所別フレッシュローテーションのルール
ふきん類
空き箱などに畳んだふきんを縦に入れ、洗ったものをいちばん奥へ差し込んでいくことで、ぐるぐる回転してまんべんなく使えます。積み重ねると上のものに手が伸びてしまうので注意。
バスタオル、パジャマ
タオルやパジャマも積み重ねず、棚幅に合わせて畳んで立てることで、パッと引き出して使えます。
右端から順に使うと決めているので、洗ったものは左端へ。これで経年劣化が均一になります。
ナンバリングでぐるぐる
毎日水を3L飲むこともあり、冷蔵庫に水のボトルを常時10本入れているのでナンバリングして古いものから順に飲みます。
お茶はいただきものも含めたくさんの茶葉があり、きちんと使いきるように番号をふって収納。順番に毎日異なる味を楽しんで均一に消費します。
本記事は『60歳からの暮らしがラクになる住まいの作り方』(主婦と生活社)からの抜粋です
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片づけの目的は、きれいにすることではなく、自分の時間をもっとラクして作るため
40年間、個人住宅を手掛けてきた住宅設計者であり、「生活を積極的に楽しむこと」がモットーの一級建築士、田中ナオミさんが実践する、考えずにできる住まいワザ。片づく住まいの基本は、扉があってもなくても「見える化」です。
〈撮影/鈴木真貴〉
田中ナオミ(たなか・なおみ)
一級建築士、NPO法人家づくりの会会員、一般社団法人住宅医協会認定住宅医。1963年大阪府生まれ、1965年から高校卒業まで徳島県にて過ごす。女子美術大学短期大学部造形学科卒業後、エヌ建築デザイン事務所、藍設計室を経て、1999年「田中ナオミアトリエ一級建築士事務所」を設立。住み手を笑顔にする住宅を一筋に手がける住宅設計者として活躍。著書に『片づく家のアイデア図鑑』、『がんばりすぎない家事の時短図鑑』(ともにエクスナレッジ)ほか。
HP:http://nt-lab.na.coocan.jp
インスタグラム:@naomitanaka_ntlab
NPO法人家づくりの会:https://www.npo-iezukurinokai.jp