(『天然生活』2025年11月号掲載)
能登半島地震を経験し、変化した自分にとって大切なもの
「もっといいもの、素敵なものを」と一年中もの探し、職業柄もあり「物欲の塊みたいな人間だった」と振り返る深尾さん。そんな彼女がものを手放すようになったのは、2024年1月に起きた地元・石川県の震災がきっかけでした。
「あまりにも大きなショックを受け、ものに囚われていた自分の価値観がガラガラと崩れました。そこから段階的に『捨て活』を始めていったのです」

「手放しで気づいたのは、やっぱり私は『ものが好き』ということ。でも以前は中途半端なものも混在し、部屋も頭も混乱していました。本当に好きなものだけを残したら、心も体もすごく軽やかになり、生きやすくなったんです」
手放せないもの 01
香り
掃除の仕上げや夜寝る前、仕事が一段落したときなど、気持ちの切り替えにお香を焚く。好きな白檀の香りもメーカーによって違うので、少しずつ試している。

手放せないもの 02
お茶
「実はお茶類も一度手放した時期がありましたが、『やっぱり好き』と気づき、かごに入る分だけは買うように」
愛用の「SyuRo」の茶缶も、味わい深く育て中。

手放せないもの 03
好きな器
飯碗にしている古伊万里の蓋つき碗をはじめ、杉田明彦さんの漆椀や染付のなます皿など、手元に残った器は稼働率100%、心から好きと思えるものばかり。

〈撮影/星 亘 取材・文/田中のり子〉
深尾双葉(ふかお・ふたば)
東京で雑貨店に勤務後、石川県金沢市で器と古道具の店を約8年間営む。店を閉じたあとYouTubeチャンネル「futaba」を開設、動画制作者としての活動をスタート。著書に『ほんとうの豊かさに出合うための9週間 部屋と心が自然に整う“一生もの”の暮らし』(KADOKAWA)。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです






