(『天然生活』2026年11月号掲載)
管理術01
「保険」は受けられる保障を確かめて整理する

保険は「入っているから安心」と考えるのではなく、実際にどのような保障をいくら受けられるのかを、ライフステージに合わせて整理しましょう。
まずは、遺族年金や高額療養費制度など、公的な制度でどこまでカバーされるかを確認するのが第一歩です。そのうえで、いまの保険の保障内容が見合っているかを考えます。
最初にいま加入している保険の保険料、保険金・給付金が支払われる条件を確認。医療保険や死亡保険の保障が重複していないか、不要な特約がないかもチェックします。ずいぶん前に契約した保険の場合、入院保障が5日目からなど、いまの時代に合わないこともあります。
保険の入りすぎ、もしくは足りない場合は、見直しを進めます。保険料の安さだけでなく、途中解約で戻るお金があるかなど、契約条件もしっかり確認してください。年齢や健康状態によっては、新しい保険に加入しにくくなる場合もあるので、その点も注意を。
自分だけで判断するのが不安なら、「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」に相談する方法もあります。特定の保険会社や証券会社に属していないので、保険と資産運用の両方を、フラットな目線で見てもらえるのが強みです。オンラインで相談できるIFAも多くいるので、気軽に利用しやすいのも魅力です。
助けになる公的制度
遺族年金
家計を支えていた人が亡くなったとき、残された家族の生活を支えるために支給される年金。受け取る際には一定の条件がある
社会保険
病気やケガ、出産、失業、介護、老後など、さまざまなリスクに備える公的な仕組み。健康保険や厚生年金、雇用保険、介護保険など
高額療養費制度
医療機関で支払った医療費が、1カ月ごとの自己負担限度額の超過分が払い戻される制度
団体信用生命保険(団信)
住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になったときに、保険金でローン残高が返済される保険
管理術02
「住宅ローン」は、残高や金利を見て借り換えも検討

金利が上昇傾向のいま、住宅ローンの借り換えが気になる人もいるかもしれません。住宅ローンは残高が多いほど、借り換え効果が大きくなります。
多くの金融機関で無料で相談やシミュレーションができます。たとえば残高5000万円なら、金利が0.1%下がると年5万円ほど負担が軽くなるケースも。
借り換えを検討するなら「団体信用生命保険(団信)」にも注目を。がんや重大疾病など、所定の条件を満たすとローン残高が保障されるものもあり、保険料を節約できることも。年齢制限などもあるため、早めの検討を。
管理術03
安価な電力会社に替える
電力自由化で、契約する電力会社を自由に選べる時代です。大手電力会社をそのまま使いつづけている人もいると思いますが、在宅勤務が増えた、子どもの独立など、暮らしの変化で電気を使う時間帯や量も変わります。
電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」なら、地域や使用状況などの条件で、いまより安くなる可能性のあるプランを比較、申し込みができます。電気とガスをまとめて比較できるのも便利です。
ただし、料金の安さだけでなく料金の仕組みや特典の適用条件、解約金の有無なども確認し、総合的に判断しましょう。
管理術04
「個人賠償責任保険」の加入を忘れずに

個人賠償責任保険は、日常生活でだれかに怪我をさせた、ものを壊したなどの損害を補償するものです。火災保険や自動車保険、自転車保険、クレジットカードの特約で気づかず加入しているケースも多いかも。
ひとつの契約で、家族もカバーされるのが一般的です。気づかずに特約がついている保険などを解約していて、いざというときに使えないという失敗談もよく聞きます。
まずは自分の保険をチェックしてみてください。補償額は1億円以上、できれば無制限を目安に、示談交渉サービスもあると安心です。
管理術05
キャッシュレス決済に慣れておく

いまやすっかり身近になったキャッシュレス決済。タッチ決済や、PayPay のようなスマホでのコード決済で簡単に支払いができるのが魅力です。
現金派の方も多いと思いますが、ATMでの引き出しや振り込みに手数料がかかるケースが増えているうえ、ATM自体が減っています。
現金で支払えるお店が減っていくこともありそうですから、いまから慣れておいたほうが安心です。キャッシュレス決済ならポイントがたまり、割引キャンペーンでお得になることも。
利用履歴を家計管理に活用できるというメリットもあります。
<監修/西山美紀 取材・文/工藤千秋 イラスト/イオクサツキ>
西山美紀(にしやま・みき)
ファイナンシャルプランナー。出版社勤務を経て2005年に独立し、FP資格を取得。暮らしに身近なお金のテーマを中心に、取材・執筆・監修・講演を行い、そのわかりやすさに定評がある。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)などのほか、『別冊天然生活 「お金」のきほん 整え方と増やし方』(扶桑社)の記事も監修。2児の母。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです






