『天然生活』誌上に、2014年8月号から2016年2月号まで掲載された、人気連載「長谷川弓子 季節の魚料理」。その中から、ハレの日にぴったりの「かに」を使った料理を紹介します。今回は、「かにの黄身酢」をつくります。
(『天然生活』2016年2月号掲載)
かに 旬 11〜12月
![画像: かに 旬 11〜12月](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/eb498ddf9167f96f3f7e3d452e2d0a97f875aa17.jpg)
人が集まることの多い年末年始には、ハレの日にぴったりの「かに」を用意して、お料理を楽しみましょう。
今回は、ゆでたかにを使った「酢のもの」を紹介します。殻からきれいに外したかにの身に、黄身酢をかけていただきます。
黄身が固まらないように、ごく弱い火で練り、きれいな黄色の黄身酢に仕上げましょう。
かにの黄身酢
![画像: かにの黄身酢](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/fcb6a3358818785666c09e0d9dcd2f6bb6677c40.jpg)
材料(2人分)
● かに(ゆでたもの) | 1/2杯(または、かにの棒肉50g) |
● きゅうり | 1/2本 |
● 塩蔵わかめ(水でもどして) | 30g |
●〈黄身酢〉 | |
・酢 | 大さじ1 |
・砂糖 | 小さじ2 |
・卵黄 | 1個分 |
● かぼすのしぼり汁 | 少々 |
つくり方
1 かには下の「かにの身の取り出し方」を参考に、殻から外し、食べやすい長さに切る。
2 黄身酢をつくる。小鍋に酢と砂糖を入れて火にかけ、砂糖が溶けたら軽く冷ます。その中に卵黄を加え、ごく弱火で練っていく。このとき、卵に火を入れすぎないように、注意すること。
3 きゅうりは薄切りにして、塩水(水1カップ+塩大さじ1/2を合わせたもの)に10分ほど漬け、しんなりとしたら水けをしぼる。
4 わかめは水にもどして筋をのぞき、熱湯で霜降りし、食べやすい大きさに切る。
5 器に3、4、1を盛りつけ、全体にかぼすのしぼり汁をかけ、かにの上に、2の黄身酢をかける。
かにの身の取り出し方
![画像: 1 かにの脚を切る。脚の付け根から包丁で切り離す](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/aa17ad8626e91391e1c6565d1593a82271707bce.jpg)
1 かにの脚を切る。脚の付け根から包丁で切り離す
![画像: 2 脚の関節を手で折る。脚が曲がっている方向と反対側に折ること](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/fbcc1666aa078795d9bba1cb5c3b41e9ab27ec49.jpg)
2 脚の関節を手で折る。脚が曲がっている方向と反対側に折ること
![画像: 3 脚の内側の白いほうから殻を割る。真ん中から刃先を入れ、包丁を下ろす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/a3724397a6a60bea8c3934e4d9d9f4b4695e185e.jpg)
3 脚の内側の白いほうから殻を割る。真ん中から刃先を入れ、包丁を下ろす
![画像: 4 先端は殻がかたいので、包丁をしっかり下ろす。片側半分も同様に切る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/0f98ff8cf08e0d59a073dc739c66b60fc80e9d4c.jpg)
4 先端は殻がかたいので、包丁をしっかり下ろす。片側半分も同様に切る
![画像: 5 脚の先のほうから、胴があった方向に向かって菜箸などを入れ、身を外す](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/9bfc748a6130753830a34c0ca6528053a0ec1286.jpg)
5 脚の先のほうから、胴があった方向に向かって菜箸などを入れ、身を外す
![画像: 6 胴を割る。胴の真ん中から脚のあった方向に包丁を斜めに入れ、半分に割る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/f5b5501014396a2b671b65a77862234dbf503f3b.jpg)
6 胴を割る。胴の真ん中から脚のあった方向に包丁を斜めに入れ、半分に割る
![画像: 7 胴の付け根の軟骨を、ひとつひとつ、手で軽く割って広げ、身を外しやすくする](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/b5e254b7755d3ccf10aa7f29573a1755406b262d.jpg)
7 胴の付け根の軟骨を、ひとつひとつ、手で軽く割って広げ、身を外しやすくする
![画像: 8 菜箸などで、中央から脚の付け根の方向に向かって、押し出すように身を外す](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/11/25/feeb87d45c6171aada3dad9862ee244f475d6393.jpg)
8 菜箸などで、中央から脚の付け根の方向に向かって、押し出すように身を外す
<料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>
![画像: かにの身の取り出し方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/23/3819e950bae0e1ac93820b18727a7a1888b565c3.jpg)
長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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