(『天然生活』2014年8月号掲載)
いわし 旬 8~10月
![画像: いわし 旬 8~10月](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/e232e96a5a2e80f64d5f11d32a8c3836796664ed.jpg)
「いわし」は漢字で魚偏に「弱い」と書きます。だから傷みやすく、扱いにくいと思われている方がいるかもしれません。
鮮度はもちろん大切ですが、いわしは、身離れも、骨離れもよく、包丁を使わずに手びらきで下処理ができる、扱いやすい魚。
新鮮ないわしが手に入ったら、ぜひ手びらきに挑戦してみてください。
体に黒い斑点があるのが「まいわし」、ないのは「うるめいわし」です。今回のテーマは、「まいわし」です。
しょうゆと砂糖の甘辛だれをからめる蒲焼きは、ごはんとの相性も抜群。丼ものにするのもおすすめです。
夏から秋にかけて、脂がのっておいしいいわしをご堪能ください。
いわしの蒲焼き
小麦粉をつけて焼くので、身がふんわり、しっとりとしています。甘じょっぱいので、ごはんが進みます。
![画像: いわしの蒲焼き](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/db5d2838eb1005ffb78bcd3fe8bb2221faeff40b.jpg)
材料(2人分)
● いわし(中) | 2尾 |
● ししとうがらし | 2本 |
● A | |
・しょうゆ | 1/3カップ |
・みりん | 1/3カップ |
・砂糖 | 大さじ3 |
● 小麦粉 | 大さじ1~2 |
● サラダ油 | 少々 |
● 粉山椒(または七味とうがらし) | 適量 |
つくり方
1 鍋にAの調味料を合わせ、火にかけてとろみがつくまで煮つめていく。
2 いわしは頭と内臓を取り、水洗いして水けをふき、手びらきにして中骨を取る(*)。腹骨を薄くすき取り、小麦粉を軽くまぶす。ししとうがらしはへた先を切り落とし、竹串などで数カ所、穴をあけて、破裂を防ぐ。
![画像: ひらくときは、肛門まで指を入れて、内臓をかき出し、流水で洗う](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/259d260b4d765520319c15c18ce47a535fc5f856.jpg)
ひらくときは、肛門まで指を入れて、内臓をかき出し、流水で洗う
3 フライパンにサラダ油を熱し、ししとうがらしを入れ、焼き目がついたら取り出して塩少々(分量外)をふる。同じフライパンに油少々(分量外)を足し、いわしを皮目から入れて中火で両面に焼き色をつける。
4 3のフライパンの余計な油をふき、1を大さじ2程度加え、照りよくからませる。器に盛り、粉山椒をふり、ししとうがらしを添える。
※たれのとろみが強いときは、酒でのばすとよい。
いわしの手びらき
1 全体を流水で洗ってから、首の付け根を持ち、首の骨をちぎるように折る
![画像1: いわしの手びらき](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/da566b913c75d31d6aaa4dc0fa5966b703ad055d.jpg)
2 頭を落とし、肛門まで指を入れて内臓を出し、流水で洗って水けをふく
![画像2: いわしの手びらき](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/b514d437a4065aa5fe225cdbb25bc953120bec12.jpg)
3 3:7あたりのところに両親指を入れ、中骨に沿って滑らせて身をはがす
![画像3: いわしの手びらき](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/7a38d4ebb1fbb59a38c1082dbfeef7d632751f77.jpg)
4 片手で身を押さえながら、尾側から頭側へ、中骨をていねいに外す
![画像4: いわしの手びらき](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/bfc2ebe250e3c3ced87268f4eedf91cd770698b9.jpg)
5 腹側が左にくるように置き、腹骨をすき取る反対側も向きを変えて同様に
![画像5: いわしの手びらき](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/c84fe6fe7ec2060f39255112aed8d199792bd37a.jpg)
<料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>
![画像6: いわしの手びらき](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/07/28/e9e5b03ee9e5d4624aa45a6b93793b6a337e9ef8.jpg)
長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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