『家仕事ごよみ』より
ゆずジャム 十二月から三月
ゆずが安く手に入ったらつくりたい、この時季ならではのジャム。ホークスみよしさんは、那須に住むようになってから、近場で手に入る柑橘類であるゆずでつくるジャムを、和風のマーマレードとして楽しんでいます。毎年、もっといい方法がないかと研究を重ね、つくり方を進化させてきたそう。
「ゆずには、本ゆずと、果実が小型で早熟性の花ゆずがありますが、できれば本ゆずを使ったほうが、おいしくできます。ジャムのとろみをつけるために、種や果肉の入っていた袋も捨てずに、ゆずを丸ごと使ってつくります。種をよく煮て、ぬめりも取るように、ていねいにこして加えるのがポイントです。冷めるとかたくなるので、ゆるいくらいで仕上げるとちょうどよくなります。でき上がったジャムは、お湯を加えて、ゆず茶にしてもおいしいですよ」(ホークスみよしさん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● ゆず | 5個 |
● 砂糖 | 180g |
● 水 | 5と1/2カップ |
つくり方
1 ゆずはよく洗い横半分に切り、レモンしぼり器などで果汁をしぼる。種は取り除いておく。
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2 手で果肉の入っていた袋を取りはずし、粗みじん切りにする(白いわた状の部分は残す)。白いわたが付いたまま、ゆずの皮を粗めのみじん切りにする。
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3 大きめのホウロウまたはステンレスの鍋に1の果汁と2を入れて、分量の水を加え、そのまま、ひと晩おく。
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4 小鍋に種を入れてひたひたの水を注ぎ、火にかけて弱火でふたをして、約30分、煮る。こし器で、木べらを使ってぬめりもていねいにこす。3の鍋に入れ、種は捨てる。
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5 4を中火にかけ、沸騰したら弱めの中火にし、約30分、煮る。砂糖を3~4回に分けて加える。強火にして、出てきたあくを取りながら、木べらで混ぜ、水分をとばすように約10分、煮る。
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6 とろみ具合を確認する。冷凍庫に5分ほど入れて冷やしておいた小皿などに、5の鍋からジャム小さじ1を取って、たらす。皿をゆっくり回し、とろっとなったらでき上がり。ややゆるめで大丈夫。
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7 約15分、煮沸消毒した瓶に入れて保存する。6カ月保存可能。開封したら、10日を目安に食べきる。
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<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
ホークスみよし
ステンシル作家で料理研究家。イギリス、クウェート、湘南での生活のあと、那須に移住。森の自然を題材としたステンシル作品を制作しながら、地元の自然食材を生かしたおいしいレシピも発表している。
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