（『天然生活』2020年8月号掲載）
木の家が教えてくれる心地よい家時間
力強く大地に根ざすようなどっしりした存在感を放つBESSの倭様「程々の家」。亀の甲羅を思わせる大きな屋根、褐色の板壁、蔵戸風の玄関など、風格ある古民家然とした佇まいに、自然と心が引き寄せられます。
中へ入ると薪ストーブを設えた石張りの土間と無垢の床材を用いたリビングが広がり、頭上には豪快な登梁が支える斜め天井の吹き抜けが。広縁とつながるテラス窓から風が通り抜け、初夏の新緑まぶしい庭までひと続きのような心地よさに包まれます。
細部に目をやれば、凹凸で素材感を施した白壁や網代仕上げの天井をはじめ、建具やタイル、蛇口に至るまで、質感とデザインにこだわり抜いたことが一目瞭然。隅々にまで美意識が行きわたり、画一的ではない趣深い世界観をつくりあげています。
また、部屋の仕切りをあいまいにして、家族がお互いの存在を感じて生活できる設計に。理屈抜きにくつろげる開放感と内装が醸す陰影、家族の気配が “程々に” 共存して、安らぎをもたらしてくれるのです。
自然材を使った「木の家」だけに、メンテナンスは不可欠ですが、それは言い換えれば、革や麻製品、陶器と同様に育てる楽しみがあるということ。手をかけて年月を経るほどに味わいが増し、思い出が刻まれて、「自分の家」として愛着が一層深まっていくはずです。
家族とつながり、自然を身近に感じながら暮らし、大切に手入れを重ねて家を次世代に受け継いでいく。そんな日本人が育んできた感性が息づく倭様「程々の家」。
たしかな価値観を持つ家だからこそ、ものの選び方や時間の過ごし方など住まい手の変化を促し、豊かな暮らしに導く力を秘めているのかもしれません。
吹き抜けのリビングでくつろいだり、広縁で朝ごはんを食べたり、暮らしを謳歌する自分の姿が見えてくるようです。
06:00 朝のさわやかな空気を取り入れる
朝一番の日課は家じゅうの窓を開けること。フルオープン仕様のリビングの引き違いテラス戸を開ければ、広縁とその先の庭とがつながって開放的な空間に。心地よい風と光を取り込んで、気分よく1日をスタート。
08:00 家族を送り出したらサッとお掃除
午前中の家仕事は土間の掃除から。自然石を敷き詰めた三和土は、天然素材ならではの質感が魅力で、素足で触れたときの気持ちよさも格別です。毎日サッとほうきで掃いてきれいを保てば、心まですっきり。
10:40 家事室でソーイングを楽しむ
掃除や洗濯が一段落したら、キッチンに隣接した家事室で趣味のソーイングを。自分だけの空間で好きなことに没頭するのは何よりの贅沢。メリハリをつけることで家事も軽やかにはかどります。
15:00 午後のひと時を和室でゆったり
午後のひと休みはい草の香りに心が和む「倭室（やまとしつ）」で。窓からのそよ風を涼やかに感じながら寝転んだり、広縁のテーブルでお茶を楽しんだり。内と外がゆるやかにつながる和の空間を存分に味わいます。
16:10 菜園で夕食に使う野菜を収穫
庭の菜園で野菜を栽培するのも楽しみのひとつ。水やりなどをしながら夕食用の野菜を収穫します。広縁に腰かけて菜園を眺め、次に植える野菜を考える。そんなひと時にもささやかな幸せが満ちています。
17:00 収穫した野菜で夕食づくり
新鮮な自家野菜を主役にして夕食をつくります。オーク材や濃い色目のタイルで仕上げたキッチンは、無垢材の壁や床となじむ味わい深い空間。収納も兼ねた作業台のおかげで料理もスムーズに。
BESSの倭様（やまとよう）「程々（ほどほど）の家」
「おもしろく暮らすための家」を提案するBESSが手がける人気シリーズ。
住宅としての機能と安全性は大前提に、日本特有の繊細な趣や遊び心を表現しました。
2020年11月末までに倭様「程々の家」を契約した人に、一閑貼り茶箱と照明のセットなど、家の雰囲気に寄り添う道具をプレゼントします。
BESSスクエア
BESSスクエア 都心にあるBESSのLOGWAY（展示場）。倭様「程々の家」をはじめ、個性豊かな5タイプの家と2タイプの小屋で、遊び心あふれる暮らしを体験できます。現在は、来場予約制となっているため、詳しくはHP（ https://www.bess.jp/logway/ ）をご覧ください。
●東京都目黒区青葉台1-4-5
●営業時間：10:00～18:00
●休み：水・木・金曜（祝日は営業）
＜撮影／山田耕司 スタイリング／岩佐 知布由 取材・文／熊坂麻美 撮影協力／AWABEES、UTUWA＞
提供／BESS
