本格的な寒さがすぐそこまでやってきています。ここからしばらくはアウターと共に過ごす日々。今月は、冬のメインアイテムと言っても過言ではない、ウールコートについて のお話です。今回は、自分にどんなコートが必要かを考えます。
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ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
提案する「コツ」は、おしゃれ初心者でもすぐに取り入れられるような、簡単で手軽なものばかり。
ぜひ、日々のおしゃれにお役立てください。
寒い時期を快適に過ごせるコート、私の場合
この時期になると、たくさんのウールコートがお店に並び、購入する前の段階、試着するものでさえ、どれにするか悩んでしまう人も多いはず。
自分のコーディネートに合わせられるかどうか、似合っているかどうかはもちろん重要ですが、寒い時期を快適に気分良く過ごすため、自分の生活環境に合わせたコートを選ぶ ことも大切です。
私の場合、撮影関連の仕事のときも、コーディネートサービスのときも外にいることがほとんどで、車ではなく、電車移動。
お客さまと一緒に洋服を選んでいるときなど、両手を空けておきたい場面が多いので、脱いで手に持つことなく、建物の中でもコートはずーっと着たままです。
コートを着ている時間がとても長く、ある意味、冬のスタイルはコートが、すべて。
なので、ウールコートへの思い入れが人より少し強めです。
毎日同じコートを着るのは、毎日同じニットを着るような感覚。それなりに数を揃えておきたい派です。
そんな、外でも中でもずーっと着たままの私がウールコートに求めることは、窮屈さがなく動きやすいこと。
とても寒がりなので、もちろん暖かさも重要です。
選ぶポイントとしては、こんな感じでしょうか。
・重さのないもの
・素材が柔らかいもの
・首が詰まっていないもの
・前を開けて羽織ることができるもの
たとえば、このあたり。
今年購入した、オーバーサイズのロングコート。
背が低い私でも着ることができる、柔らかい落ち感のある素材で、とても軽いです。
昨年購入した、オーバーサイズのショートコート。
生地にそこまでの柔らかさはありませんが、軽い素材で、肩や腕の動きもスムーズでストレスなく着続けることが出来ます。
コート選びで大切なのは、ライフスタイルに合うかどうか
みなさんは、コートにどんなことを求めますか?
暖かさはもちろんだと思いますが、日常生活を送る上で、どんなことがポイントとなるでしょう?
たとえば、
家から駅までの距離や、駅から職場までの距離が長かったり、外にいる時間が長かったりする人は、ダウンや、首元の詰まったフード付きのコートや、胸元も覆われていて、衿も付いているステンカラーのコートなど、しっかり暖かいコートがあるといいですよね。
会社の暖房が強く効いているから、中を薄着にしておきたい! と、暖かいコートを希望される方もいらっしゃいます。
外を歩く時間が少なく、電車に長い時間乗っている人は、リバーコートなど軽いアウターを希望される方が多く、
自転車に乗る人は、厚手のCPOジャケットやボアのブルソンなど、ショート丈のものを好まれます。
パターンは色々、まずは、いまの自分の生活環境に合うコートは何か、考えてみるのはどうでしょう?
問い合わせ先
◆ ヴェリテクール|092-753-7559
http://online.veritecoeur.com/
次回は、コート愛が強い私が購入した、今年を含めた過去3年分のコートをご紹介します。
<スタイリング/植村美智子 撮影/山田耕司>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
https://uemuramichiko.com/
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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