• 「飲む点滴」とも呼ばれ、栄養が豊富な甘酒。砂糖が入っていないのに、発酵することで自然な甘味がうまれます。料理家であり、発酵マイスターでもある榎本美沙さんに、甘酒の魅力を教えていただきました。

    発酵することで自然な甘味がでます

    画像: 発酵することで自然な甘味がでます

    優しい甘味が魅力の甘酒。

    酒粕を使った甘酒もありますが、今回は米麹を使った甘酒についてお話しますね。

    米麹を使った甘酒は、お砂糖を使っていないのに、発酵することで自然の甘味がでます。

    私は気楽に甘酒をつくりたいので、炊飯器を使って、米麹とお湯だけを使って、自家製の甘酒をつくっています。

    自家製の甘酒は、米麹の粒々が残った形で仕上がります。このあと、ミキサーなどにかければ、なめらかにすることもできます。

    お砂糖が入っていないのに甘いのはなぜ?

    画像: お砂糖が入っていないのに甘いのはなぜ?

    甘酒が甘くなる原理は実は簡単。

    甘酒の原料、米麹というのは、お米に麹菌が繁殖したもののこと。

    麹菌は、発酵すると「酵素」というものを出します。

    酵素のひとつが、でんぷんを糖に変える力を持っていて、その酵素が働くことで、米麹のでんぷんが糖に変わります。

    人は、でんぷんは甘いと感じないのですが、糖は甘く感じます。それで、甘酒はできあがると、お砂糖をいれていないのに甘くなるのです。

    ちなみに、ご飯を食べた時、よく噛むと甘くなっていきますよね。それも同じです。唾液に含まれる酵素で、ごはんのでんぷんが糖に変わって甘くなります。

    「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養価の高い甘酒

    そんな甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれて、栄養がとっても豊富。

    例えば、ビタミンB群。ビタミンB1、2、6、12と入っていて、代謝を促してくれます。

    そして「必須アミノ酸」という栄養素も全種類含まれます。必須アミノ酸は、体内ではつくれない栄養素なのですが、ひとつでも欠けたらいけない大事な栄養素。食事からとらないといけないので、それが全種類含まれるのは甘酒のすごいポイントですね。

    あとは、抗酸化作用やメラニン色素の除去を期待できる栄養素もあり、女性にうれしい効果も。

    ただ、栄養豊富とはいえ、飲み過ぎには注意。血糖値が上がるので、特に糖尿病の方などは気を付けましょう。

    私のおすすめの量の目安は、大体1日1カップ、そして、代謝しやすい朝にとるとよいです。

    甘酒は、もちろんそのまま飲むのもよいのですが、料理に入れるのもおすすめです。今回は朝食にぴったりな甘酒スクランブルエッグトーストのつくり方をご紹介します。

    甘酒スクランブルエッグトーストのつくり方

    画像: 甘酒スクランブルエッグトーストのつくり方

    材料(2人分)

    ◎ 食パン2枚
    ◎ 卵2個
    ◎ 甘酒(ストレートタイプ)大さじ2
    ◎ 塩ひとつまみ
    ◎ バター10g
    ◎ こしょう適量
    ◎ ミニトマト4個

    つくり方

     ボウルに卵を割りほぐし、甘酒、塩を加えて混ぜる。食パンはトースターでこんがり焼く。

     フライパンにバターを中火で熱し、の卵液を入れ、菜箸で大きく混ぜる。好みの半熟になったら、トーストにのせ、こしょうをふる。ミニトマトを添える。



    画像: つくり方

    榎本 美沙(えのもと みさ)
    料理家/発酵マイスター
    広告会社勤務の傍ら、夫婦で一緒に料理を作るレシピ紹介サイト「ふたりごはん」を開設。その後、調理師学校を卒業し独立。発酵食品、旬の野菜を使ったレシピ開発が得意。テレビ、雑誌や書籍、WEBへのレシピ提供、イベント出演などを行う。
    著書に、『ジッパー袋でかんたん季節の保存食』(家の光協会) amazonで見る 、『野菜の「べんり漬け」』(主婦の友社) amazonで見る がある。

    ●Instagram:@misa_enomoto
    https://www.instagram.com/misa_enomoto/
    ●YouTube:「榎本美沙の季節料理」
    https://www.youtube.com/channel/UCGiEIACoA-INiZuSFhoksYA



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