散歩をしたことがない元保護犬ベルにトイレのしつけを
繁殖犬として生きた犬たちは、トイレのしつけがされていない
保護犬を飼うと決めたとき、一番初めに考えたこと。それは“トイレ問題”でした。
自分で犬を飼うのは2回目だし、保護犬カフェにいるワンちゃんたちはほとんどが成犬。トイレが“あたりまえにできる”と、勝手に思い込んでいました。
しかしそのあと保護犬カフェで聞いた、「今まで外の散歩をしたことがないと思います」の言葉。「もちろん、トイレのしつけはできていません」と。
この言葉を聞いて、ただただびっくりしてしまいました。
いや、私が知らなかっただけ。
繁殖犬として生きてきたワンコたちのほとんどが、トイレのしつけをされてなかったのです。
ベルを迎えた日から始まったトイレトレーニング
ベルが我が家に来る前に、トイレシートをたくさん買いました。
ドッグトレーナーの弟にトイレの教え方を聞き、とりあえずはケージの中にシートを敷いて。リビングの床にもシートをたくさん敷きました。
でもこの時点で、“家の中だけでできるようにするのか、それとも外だけでできるようにするのか”をまだ悩んでいたのです。
周りで犬を飼っている方の意見も聞きながらいろいろと考えましたが、とりあえずはベルの様子を見て考えよう! と決めました。
シートを敷いて数日間様子を見ましたが、そのうえで成功するときもあればシートの真横でするときもあり。
失敗するたびに除菌スプレーと消臭スプレーを拭き続け、もうそれだけでぐったりと疲れてしまいました。
日々の家事や仕事、子どもたちのことだけでもバタバタしてた毎日に追加されたベルのしつけ。ベルが来て1週間くらいは正直、ちょっとしんどいなぁと感じてしまいました。
この頃ちょうど寒くなってきた季節だったので、床にはふわふわのラグを敷いていたのですが、いつの間にかそのラグにもオシッコしていたり……。
そして重たいラグを風呂場で洗いながら“やっぱりトイレ問題は大変だ”と痛感したのを覚えています。
その後、「寒いけど、今日からラグ敷くのやめるね!」と家族に宣言し、撤去。とはいえ、やはり朝は寒いのでベルが万が一失敗してもすぐに洗える毛布を敷いて過ごしていました。
オムツ生活からの変化
1日3回の散歩で必ず排泄もするようになり、リズムができたからか、部屋での失敗がなくなりかけた矢先、ベルが突然の出血。慌てて病院に行くと「たぶんヒートからの出血でしょうね」とのことでした。
季節的に発情期は終わってると思っていましたが、少し遅くにやってきたいわゆる“生理”。2週間ほどで終わるだろうとのことだったので、この日から急きょオムツ生活が始まりました。
それから、オムツの中でもトイレをするのかな? と思いたまにチェックしてみても、出血があるのみ。
でもたまに、シートの上に乗り、オムツをしたままオシッコの体勢を取っていました(笑)
それでもシート上に行く回数は明らかに減っていき、ヒートが終わる頃にはほとんど外でしかしないようになっていたのです。
そしていよいよオムツを外してのいつもの生活に戻った日。部屋で失敗しないかドキドキしましたが、ついに散歩のみでできるように!
次の日、また次の日と様子を見てましたが、やはり外でのみ。
オムツをつけていたとき、きっと本能で“汚したくない”と思ったのでしょうね。そのおかげでいつのまにか、“外でしかしない”ようになったんだと思います。
そんなベルを数日間見て、「もうラグを敷いても大丈夫かも!」と思い、意を決して敷いてみましたが一度だけ、この上に失敗しました(笑)
でも、ベルが来たばかりの頃のように除菌スプレーしなきゃ、早く拭かなきゃ、また洗わなきゃ……と疲れることもなく「あーあ、失敗しちゃったね、ちょうど洗いたいなと思ってたところだし洗ってくるわぁ~」と思えるようになったのは、ベルも頑張って覚えてくれたからかなと思います。
トイレを覚えてもらうまでにはかなりの根気や忍耐がいりましたが、犬を飼うとはこういうことなんだねと、我が家の双子たちも学びました。これからもみんなで一緒に成長していけたらいいなと思います。
tomooo.25
夫、双子の男の子、元保護犬ベル、キンクマハムスターの4人+2匹暮らし。自宅の家具をほぼすべてDIYでカスタム。休みの日は家族でDIYをしたり、釣りやキャンプに行ったりとアウトドアが大好き。ベルを迎えてからはベルとの朝夕の散歩が毎日の日課。DIYのアイデアや、家族やベルとの暮らしについてinstagramやブログで日々更新中。
インスタグラム:@tomooo.25
ブログ:https://profile.ameba.jp/ameba/tomooo-25/
犬を飼いたいと思ったときに、ペットショップで「買う」だけでなく、保護犬を「迎える」という選択肢もあるということを広く伝えたい。そんな思いから生まれた1冊です。
保護犬を実際に迎え入れた方々の、ありのままの暮らしを楽しく伝えることで、保護犬たちの魅力を伝えるとともに、少しでも保護犬を迎えるきっかけとなればと願っています。