お買いものの回数も減らせる。
坂の上で暮らす、料理家・高山さんの冷蔵&冷凍保存のコツ
編集担当のRです。今月号の特集は、「ふつうで、楽しい台所」工夫のあるたくさんの台所が紹介されています。
表紙となった写真は、料理家・高山なおみさんが、冷蔵庫の食材をその場で選び、ささっとつくってくださったある日のワンプレートのお料理。当日、急遽つくっていただき、臨場感が伝わる誌面となっています。
高山さんは、神戸・六甲の坂の上で暮らしているのもあって、お買いものの回数も少ないそう。そんな暮らしのなかで続く、日々のごはんづくりのコツのほか、高山さんの「食材をダメにしたくない。好きだから最後までおいしく食べきりたい」という気持ちが詰まった冷蔵&冷凍庫の中身やそのエピソードも詳しくご紹介いただきました。
たとえば、鍋ごと保存するフレッシュトマトソース(レシピ付き)などは毎日おいしく食べるため、アラビアータにしたり、ケイジャン風リゾットにしたり、目玉焼きにかけたりと、毎日変化させて楽しみながら展開。
残りものを無理に食べるのではなく、翌日や翌々日、冷凍してまた別の日にアレンジして美味しく! そうやって毎日新鮮な気持ちでいただくことが、明日の元気へとつながるのですね。
そんな、高山さんの食材への愛は、ずっとずっと昔から。
10年以上前に天然生活ではじめてお料理の企画ページを担当させていただいたときにも、小松菜の根元を水につけて、ピンピンにしてから調理にとりかかられていました(今回の企画では葉物をはじめとするお野菜の冷蔵保存のコツなども教えて頂いています)。
そうして茹でた、小松菜のシャキシャキの美味しさに感動したのを、いまもずっと覚えています。こうしたひと手間で、ふつうの食材もずいぶん美味しくなるんだと……。
写真と文のひとつひとつに高山さんの食材愛と知恵があふれていますので、どうぞお見逃しなくご覧いただけましたら幸いです。
最後の写真は生のトウモロコシをほぐす高山さん。
「包丁で実をそぐと簡単ですが、こうして手ですると、根元までちゃんとはずせておいしいんです」
(明日もおいしく、ぶじに、続いていきますように)という願いが、写真に映っているようです。
〈料理/高山なおみ 撮影/わたなべよしこ 取材・文/鈴木理恵(TAND)〉
※高山なおみさんの記事「高山なおみさんの冷蔵庫 残りものは、明日のごちそう」は、『天然生活』2021年9月号、P.34~40に掲載されています。
高山なおみ(たかやま・なおみ)
料理家、文筆家。神戸・六甲にて、ひとり暮らし6年目。春に刊行した『日めくりだより』(扶桑社)は発売後すぐに重版に。『本と体』(アノニマ・スタジオ)、最新刊『帰ってきた日々ごはん9』など、料理本からエッセイ、絵本まで、日々の暮らしや実感からさまざまな本が生まれている。
『天然生活』2021年9月号
シンプルに、家事を見直し/ふつうで、楽しい台所
特別付録:イケウチオーガニック×天然生活「オーガニック タオルハンカチ」付き
特別定価:1,100円(税込)