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ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
小柄さんは“Iライン”を軸に組み立てを
背の低い人が頭に入れておきたいのは、Iラインのシルエットをつくること。
腰回りにメリハリを付けず、上から下まで一直線、縦のラインをつくることで、バランスの取れたコーディネートをつくりやすくなります。
今回は応用編。
Iラインを軸に、トップスにボリュームをプラスしたスタイルや、裾に向かってボリュームをプラスしたコーディネートをつくります。
上半身にボリュームを
上半身にボリュームをプラスする場合、トップスの着丈は長過ぎないものがベスト。
イメージしたいのは、ボックスシルエットです。
ストレートラインのロングスカートと合わせ、Iラインをつくります。
インをしないスタイルの場合、スカートの着丈が合わないときは、ウエストを1つ折り曲げるという応急処置も。
この方法はきっと、小柄さんみんな経験済みですよね。
腰回りにボリュームがないスカートは、折り曲げたときにおかしなシワが出にくいでので、やりやすいはずです。
裾に向かってボリュームを
腰から下にボリュームをプラスする場合、腰からふわっとさせるのではなく、裾に向かって落ちていくボリュームをプラスします。
腰からボリュームが出るとシルエットにメリハリが付き、縦のラインが弱くなってしまうので避けるのが賢明。
上半身と下半身のつながりをなだらかにし、バランスよく着こなします。
◆【NG】避けたほうが懸命な、腰からふわっと広がるタイプのスカート
◆【OK】腰回りスッキリ、裾に向かってボリュームが出るスカート
プリーツスカートの場合、ジグザグのアコーディオンタイプではなく、折りたたまれたタイプを選ぶと、より腰回りはスッキリします。
ライトグレーのTシャツを合わせ、ライトブルーのデニムスカートと、色のトーンを合わせます。
コントラストを付けすぎないことで、より上下のつながりが出てきます。
トップスの裾をインする場合、ボトムスをしっかりウエストの位置ではくのはお約束。
小柄で華奢な人の場合、ボトムスのウエストサイズが合うものを探すのも難しいことの1つですが、正しいウエストの位置ではけるよう、お直しに出すことも視野に入れてみてください。
次回は、ジャンパースカートの着こなしを考えます。
<スタイリング/植村美智子 撮影/山川修一>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
https://uemuramichiko.com/
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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