「ノーカラーコート」の季節のコーディネート
天然生活の連載「一年中着回せる簡単服」で、ノーカラーコートのつくり方を紹介してくださった、佐藤かなさん。
やわらかな中厚リネンでつくったロングコート。
衿元がすっきりとしていて、上品で女性らしい印象を添えてくれるノーカラーコートは、ほどよいカジュアルさが魅力です。
共布のひも付きだから、前を開けてガウンのようにさっと羽織ったり、前を合わせ共ひもで結んでワンピース風に着たり。
その日の気分でさまざまな着こなしが楽しめ、カジュアルスタイルもきれいめスタイルも、どちらでも着回しやすいアイテムです。
ロング丈なので、重たい印象にならないよう、脇に深めのスリットを入れて軽さを出しました。
袖に施した小さなベルト状の飾りタブが、アクセント。
明るすぎず落ち着いたベージュの色も、季節を選ばずオールシーズン活躍できるポイントです。
それでは、春・夏・秋・冬それぞれの季節のコーディネート を見ていきましょう。
春 ~Spring~
白のブラウスとサックスブルーのサロペットにベージュのコートを羽織り、白のローファーを合わせて淡い色だけでまとめた上品なスタイルです。
ロング丈なら、春の風にふわりと揺れ、より軽やかでやさしい印象に。
また、さっと羽織るだけで縦長のラインがつくれ、スマートに見せてくれる効果も。
細いラインが特徴的なメガネは、スマートさをプラスしてくれるアイテムです。
夏 ~Summer~
Tシャツ+スカートのシンプルなワンツーコーディネートも、コートを羽織るだけでぐっとおしゃれな佇まいに。
リネンの一枚仕立てだから、軽い着心地で袖もラフにまくることもでき、夏でも軽やかにさらりと着こなせます。
無地の面積が多くなるので、スカートは、ちょっと夏らしい華やかな青のチェックを選んでアクセントに。
小物は、合わせるだけで定番の着こなしに夏らしさがアップする、ナチュラル素材で編んだ巾着バッグやサンダルを。
秋 ~Autumn~
黒のブラウスとデニムパンツのダークな色の組み合わせも、ベージュのコートを重ねるだけで明るさが加わって。
前を合わせてVネックのワンピース風に着ることもできるので、印象を変えて着回せます。
シンプルなデザインなので、中に合わせるブラウスは、胸元にディテールのあるものを選ぶとコーディネートに奥行きが生まれます。
地味に見えがちな定番色も、足元に明るいニュアンスを足すだけで華やかに。
ピンクのスニーカーでフレッシュなアクセントをプラスしました。
冬 ~Winter~
やわらかな色合いで女性らしさをプラスし、全体を上品にまとめてくれるのが、ベージュのノーカラーコート。
肌なじみのよいベージュは、どんな色とも相性がよいのも魅力のひとつです。
重くなりがちな冬こそ取り入れたい、鮮やかな色も手軽に挑戦できるのもうれしいポイント。
トップスにインパクトのある赤ニットを合わせれば、顔まわりが華やかになり、ダークカラーのチェックスカートとのメリハリが効いて、明るく活動的な印象です。
中の色や柄が映えるよう、ストールは同系色でなじませました。
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こちらで紹介した「ノーカラーコート」のつくり方は、『天然生活』2022年1月号、P.90~91に掲載しています。
*商品の記載がないものは、すべて「スタイリスト私物」です。
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<作品デザイン・制作・スタイリング/佐藤かな 撮影/千葉亜津子 ヘア・メイク/吉川陽子 モデル/kazumi>
佐藤かな(さとう・かな)
雑誌や広告などを中心に活躍するスタイリスト。趣味が高じて出版したソーイング本『KANA’S STANDARD』(文化出版局) amazonで見る
で作家としても注目を浴び、著書も多数。レディース服ブランド「アヴェクモワ」のプロデュースも手がけ、良質な素材と、シンプルながらも、さりげなく遊び心を加えたデザインで人気。
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