• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、8~9月におすすめの発酵料理と保存食のレシピを教えていただきました。発酵料理は腸内環境を改善し、免疫力向上の効果が期待できる食べ物として注目されています。物価の上昇が続くいま、お手ごろ価格の「旬」の食材をつかった保存食づくりを始める人も。栄養価が高いだけでなく、たくさん買ってもむだなく使いきれ、節約につながるのも魅力です。今回紹介するのは、「しそ味噌」です。

    青じその薬膳的効能ついて

    青じそは中国では食材としてよりも、発汗解熱や整腸作用、抗炎症作用のある漢方薬として利用されている薬効の高い食材です。

    体を温めて冷えをとる働きもあるため、夏に冷たいものを取りすぎたり、冷房で冷えた体に最適です。胃液の分泌を促して胃腸の働きもよくするので、夏バテで食欲の落ちたときにもおすすめ。

    また、優れた殺菌・解毒作用があり、とくに魚介類の食中毒予防に有効とされます。お刺身にしそが敷かれているのもそのためです。

    清々しい香りは、気のめぐりをよくして、リラックスと精神安定の働きをもたらします。近年の研究では、免疫力を高めて花粉症やアレルギー症状にも有効とされます。

    【保存食】しそ味噌のつくり方

    画像: 【保存食】しそ味噌のつくり方

    夏の薬味として大活躍の青じそ。メイン料理のワンポイントや脇役として添えられることが多いのですが、栄養価も効能も高い食材ですから、旬の時期はたっぷりと使いたいもの。

    そこで今回は、しそを炒めて味噌とあえたしそ味噌をご紹介します。

    ごはんにそのままのせてもいいですし、おにぎりにぬるのもおすすめ。また、うどんやそう麺とからめてもおいしいですよ。

    鮮度の落ちやすいしそを、一度にたくさん使えるのもメリットです。

    材料(つくりやすい分量)

    ● 青じそ(みじん切り)30枚(約15g)分
    ● 味噌60g
    ● にんにく(みじん切り)1片分
    ● しょうが(みじん切り)1/3片分
    ● 豆板醤小さじ1/2
    ● みりん大さじ2と1/2
    ● ごま油大さじ1
    ● 白炒りごま大さじ1

    つくり方

     フライパンを中火で熱してごま油をひき、にんにくとしょうがを炒める。

    画像: 焦がさないように注意しながら炒めて

    焦がさないように注意しながら炒めて

     豆板醤、みりん、味噌を加えて混ぜ合わせ、しそを加えて炒め合わせる。火を止めてごまを散らす。冷めたら煮沸消毒した保存容器に移す。

    画像: 調味料を加えたら、しそを加えて2~3分炒める

    調味料を加えたら、しそを加えて2~3分炒める

    ※冷蔵庫で1週間保存可能。



    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)

    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『いつもの食材と調味料で 体が整うごはん』(ナツメ社)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)、『二十四節気のお味噌汁』(WAVE出版)などがある。



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