干ししいたけのこと
うま味たっぷりの干ししいたけ。これは干すことで「グアニル酸」といううま味成分が生成されるから。また、干すことでより栄養価も増し、食物繊維は生しいたけの約10倍、ビタミンDは約30倍にも。そのほか、カリウムや葉酸もたっぷり含まれており、ふだんから取り入れたい食材です。
松田流、干ししいたけの戻し方
干ししいたけは、水に浸けて戻すとうま味が水に出てしまい食感もなくなるので、水をかけて湿らせて30分ぐらい置く。やわらかくなってきたら石づきを除いて使う。
〈石づきのおいしい使い方〉
干ししいたけしょうゆ
取り除いた石づきを保存容器に入れたしょうゆに漬ければ、干ししいたけのうま味たっぷりの調味料に。炒めものに使ったり、豆腐にかけたり、使い道はいろいろ。
干ししたけの炊き込みごはんのつくり方
具材を炒めず炊くことで、さっぱりとした仕上がりに。うま味を吸ったモチモチのごはんは何杯でもおかわりできそう。
材料(つくりやすい分量)
● 干ししいたけ(戻したもの) | 3枚 |
● 豚肩ロース | 100g |
● 米 | 1.5合 |
● しょうが(みじん切り) | 大さじ1 |
● 水 | 1と1/2カップ |
● 酒 | 1/4カップ |
● 塩 | 小さじ1 |
● 薄口しょうゆ | 大さじ1 |
● 細ねぎ | 適宜 |
つくり方
1 豚肉は細かく切りボウルに入れ、薄口しょうゆを加えて味をなじませておく。
2 干ししいたけは水で湿らせて石づきを取り、2枚にそぎ切りにし、細かく切る。
3 土鍋に水と2を入れて沸かし、1と酒、しょうが、塩を加える。ふたたび沸いたら、研いで10分浸水、15分ざるにあげておいた米を入れ、大きく混ぜ、ふたをし、強火にかける。
4 沸いたら、弱火にして底から大きく混ぜる。10~13分炊き上げ、火を切り10分蒸らしてひと混ぜする。
5 小口切りにした細ねぎを合わせる。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司 取材・文/村上有希〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
* * *
「今日何つくろう?」とお悩みのあなたへ。
天然生活webにて連載中の「松田美智子の季節の仕事」より人気レシピを集めました。
混ぜる/煮る/漬ける/焼く/揚げるの5つの調理法で100品を紹介。
少ない材料でつくりやすい、毎日の食卓に役立つ1冊です。
* * *