• 近づくバレンタインデーに定番のチョコと、チーズを使ったお菓子のつくり方をお菓子教室「Mille-Gateaux」主宰の森岡麻以さんに教えてもらいました。見た目も美しく、贈りものにも最適です。今回は、「チョコのベイクドチーズケーキ」のつくり方を。
    (『天然生活』2023年3月号掲載)

    大事にしているのは、お菓子がもつストーリー

    お菓子づくりに魅了されたのは小学生のころ。愛読書は料理とお菓子の本で、オーブンレンジを買ってもらい、お菓子づくりに没頭していたと話す、森岡麻以さん。

    「学生時代や結婚後も海外で暮らす機会が多く、ヨーロッパやアメリカ、ほかにも、マダガスカルやアルゼンチンなど……。いろいろな国を訪れるたび、その土地の料理やお菓子、ティータイムなどに夢中になっていましたね」

    森岡さんが大事にしているのは、お菓子がもつストーリー。まずは完成した理想形があり、それに向かって製法や材料を考えてレシピをつくるのだといいます。

    緻密に考えられたレシピながら、つくりやすさにもこだわったお菓子たちは、おいしさはさることながら美しさもひときわです。

    そんな森岡さんに、バレンタインデーにもぴったりのチョコレートとチーズのレシピを教えてもらいました。

    「バレンタインデーというとチョコレートが定番ですが、甘すぎるのは苦手という人への贈りものにはチーズのお菓子もおすすめです。ジャムや抹茶、あずきなどを合わせたレシピもあり、さまざまな味を楽しんでもらえると思います」

    「チョコのベイクドチーズケーキ」のつくり方

    混ぜて焼くだけのベイクドチーズケーキをチョコ味にアレンジ。底生地もケーキ生地もつくりやすく、お菓子初心者さんにも。

    *ここで紹介するレシピは、電気オーブンを使用しています。

    材料(底取れ式15cm丸形1台分)

    <底生地>
    ● 薄力粉35g
    ● ココア5g
    ● グラニュー糖30g
    ● バター(食塩不使用)30g
    ● 塩少々
    <チーズ生地>
    ● クリームチーズ200g
    ● グラニュー糖50g
    ● ココア10g
    ● 卵 (Lサイズ2個分)120g
    ● 塩軽くひとつまみ
    ● 生クリーム(乳脂肪分42%)110g
    ● チョコレート(カカオ分55%)50g
    ● ラム酒大さじ1

    下準備

    ● クリームチーズ、卵は常温にもどす。
    ● バターは1cm角にきざみ、冷蔵庫で冷やす。
    ● チーズ生地のグラニュー糖とココアは合わせてよく混ぜる。
    ● チョコレートはきざむ。
    ● オーブンを200℃に予熱する。
    ● 型にオーブンペーパーを敷く(フッ素加工の型を使う場合は不要)。

    つくり方

     <底生地をつくる>ボウルに底生地の材料をすべて入れ、バターに粉をまぶしながら指先でつまんでつぶし細かいクランブル状にする。

     型の底にを敷き詰め、スプーンの背かゴムべらで軽く押さえながら平らにならす。予熱したオーブンを180℃にして約16分焼く。

     <チーズ生地をつくる>ボウルにチョコレートを入れる。小鍋に生クリームを入れて弱火にかけ、軽く沸いてきたらチョコレートを入れたボウルに注ぎ入れる。そのまま約30秒おき、ホイッパーで泡立てないようにして混ぜる。

     別のボウルにクリームチーズを入れ、ゴムべらでやわらかく練る。グラニュー糖とココアを合わせたものを加えてしっかり混ぜる。

     卵を溶きほぐし、に4回に分けて加え、塩も加える。そのつどホイッパーでなめらかになるまで混ぜる。

     のボウルに3回に分けて加え、なめらかになるまでそのつど混ぜる。最後にラム酒を加えて混ぜる。

     をこしながらそっと流し入れ、予熱したオーブン180℃で約35分焼く。生地が型の高さくらいになり、中央が少しだけへこんでいる状態になったら加熱を止め、そのまま庫内に約10分おく。取り出して冷まし、あれば木製のトレーにのせ、ケーキカバーをかぶせて冷蔵庫で半日以上休ませる。

    画像: つくり方

    どっしりとした仕上がりの断面。チョコレートとチーズの2種使いで濃厚な味わいに。



    <料理/森岡麻以 撮影/川村 隆 スタイリング/駒井京子 取材・文/結城 歩>

    森岡麻以(もりおか・まい)
    2012年より茨城県・つくば市でお菓子教室「Mille-Gateaux」を主宰する。新刊に『チーズのケーキとお菓子 季節のレッスン50』(エムディエヌコーポレーション)がある。インスタグラム@michoumama

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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