啓蟄(3月5日〜19日)の薬膳と、積極的にとりたい食材
暖かくなり、地面がゆるみ、虫たちが出てきて活動を始めるころです。
春は五臓でいうところの<肝(かん)>という臓器に負担のかかる季節。
<肝>は血の貯蔵庫であり自律神経を司っているため、イライラや不眠になったりしやすい。体もゆるむのでウイルス性の風邪にかかったり、花粉症の症状が出やすい。
<積極的にとりたい食材>
・邪気を追い出す→ねぎ、にら、生姜、青じそ
・デトックスする→春の苦味のある山菜(たらの芽、ふきのとうなど)や野菜(菜の花など)
・胃腸を整える→タンパク質(肉、魚、豆腐など)、いも類
・血を補う→レバー、イカ、青魚、ほうれん草、黒い食材
・気持ちを落ち着ける→香りのいいハーブ、柑橘類
「ヤリイカと菜の花の蒸しもの レモンしょうゆだれ」のつくり方
材料(4人分)
● ヤリイカ(中) | 2杯 |
● 菜の花 | 1束 |
● 酒 | 大さじ1 |
<A> | |
● 長ねぎ(みじん切り) | 1/2本分 |
● レモンのしぼり汁 | 小さじ2 |
● しょうがのしぼり汁 | 小さじ1/2 |
● しょうゆ | 大さじ1 |
● ごま油 | 大さじ1 |
つくり方
1 ヤリイカはワタと軟骨をとり、ゲソをはずして目を取り除く。さっと洗って水けをふきとり、2cm幅の筒切りにする。菜の花は半分に切る。
2 Aを混ぜ合わせる。
3 フライパンを熱し、1を入れて酒をまわしかけ、ふたをして1分ほど加熱する。
4 熱いうちに2をかける。
荒木 典子(あらき・のりこ)
料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。
現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。
インスタグラム:@aranoric
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