• 野草研究家の山下智道さんに、ドクダミのチンキのつくり方を教えていただきました。アルコールでドクダミの成分を抽出したチンキは、お酒として楽しむのはもちろん、料理やスキンケアなどさまざまな用途で役立ちます。

    料理に、スキンケアに、掃除に。さまざまなシーンで役立つドクダミのチンキ

    画像: 料理に、スキンケアに、掃除に。さまざまなシーンで役立つドクダミのチンキ

    チンキとは、ハーブをアルコールに浸して成分を抽出したもの。お酒として楽しむのはもちろん、料理やスキンケアなど、さまざまな方法で役立ちます。

    アルコールは、ドクダミのエキスを抽出するだけでなく、防腐の役割も兼ねています。35度以上の焼酎や果実酒用のホワイトリカー、40度のウォッカを使うのがおすすめです。

    アレンジとして、乾燥させたドクダミを「クワントロ」というオレンジのリキュールに漬けるのもおすすめ。杏仁豆腐のソースにしたり、チョコレートに混ぜたり、お菓子の風味付けに使えば、さわやかな味が楽しめます。

    また、消毒用エタノールでチンキをつくり、希釈して使えば、手の消毒や水回りの掃除などに役立ちます。

    抽出する部位によって、使い分けも

    画像: 抽出する部位によって、使い分けも

    皮膚の炎症にも効果があるといわれているドクダミ。

    ドクダミは部位によって効果が異なり、抗菌作用のある葉でチンキをつくると、ニキビや肌荒れなどに、花の成分を抽出したチンキは、虫刺されや炎症、日焼けのケアなどに効果が期待できます。

    チンキをつくる際は、中身を入れっぱなしにしておくと中身が劣化してくるので、チンキが完成したら、必ず中のドクダミを取り出して保管してください。

    ドクダミのチンキのつくり方

    画像: ドクダミのチンキのつくり方

    つくり方

     清潔な瓶にドクダミを入れ、アルコール(果実酒用のホワイトリカーやウォッカなど)をひたひたに浸かるまで(8分目位くらい)入れる。

    画像1: つくり方

     1日1回、ドクダミが空気に触れないように、瓶を軽く振る。

     約2~3週間漬けて、チンキが完成したら、ドクダミを取り出す。(中身が黒くなるのは劣化している合図)

    ★ 消費期限の目安は、常温で1~2カ月です。

    ★ 肌に使う際は、精製水などで十分に希釈してお使いください。また、必ず「パッチテスト」をしてから使うようにしてください。



    画像2: つくり方

    山下智道(やました・ともみち)
    野草研究家。福岡県北九州市出身。登山家の父のもと幼少より大自然と植物に親しみ、野草に関する広範で的確な知識と独創性あふれる実践力で高い評価と知名度を得ている。国内外で多数の植物観察会・ワークショップ・講座を開催。

    著書に『ヨモギハンドブック』(文一総合出版) amazonで見る 、『野草がハーブやスパイスに変わるとき』(山と渓谷社) amazonで見る 、『野草と暮らす365日』(山と渓谷社)amazonで見る など多数。

    ●公式サイト「野草研究家 山下智道」
    https://www.tomomichiyamashita.com/
    ●YouTube:「山下智道のなんでも植物学」
    https://www.youtube.com/@tomomichi_yamashita
    ●Instagram:@tomomichi0911
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    ●X(旧Twitter):@herbtomo0901
    https://twitter.com/herbtomo0901

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    画像: ドクダミの「チンキ」のつくり方。料理にも、掃除にも、スキンケアにも/野草研究家・山下智道のハーブ&スパイス紀行

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