• いつも素敵な装いの人のクローゼットを拝見してみると、自分らしい着こなしを楽しむための法則が見えてきます。今回は、エッセイストの柳沢小実さんに自慢のクローゼットを見せてもらいました。
    (『天然生活』2020年10月号掲載)

    いま、夢中になれるアイテムだけを

    画像: いま、夢中になれるアイテムだけを

    ワードローブは2年周期でほぼ一新。洋服は旬のお気に入りを着倒す主義。たとえ「また、その服なの?」と言われても、いまはこれが好きなのだから、へっちゃら。

    「定番デザインの“一生もの”と呼ばれるアイテムを長く着るよりも、いま夢中になれるものを惜しみなく着ていたいタイプ。だから、普段着とお出かけ着の区別もなし。毎日お気に入りを着ています」

    画像: 確実に、しかもヘビーローテーションで着るものだけが収まっている。メインで使うのは幅をとらず洋服がずり落ちないマワハンガー

    確実に、しかもヘビーローテーションで着るものだけが収まっている。メインで使うのは幅をとらず洋服がずり落ちないマワハンガー

    守りに入った2軍服はないため、数はグッと少数精鋭。どんどん着て、洗って……を繰り返すから、気持ちの旬が終わるころには、さすがにちゃんとくたびれて、手放すときには「お疲れさま」と気持ちよく送り出せます。

    「洋服が好き。だから、心動くものは気持ちよく罪悪感なく手に入れたい。それには、“数を持たずに本当に気に入ったものを着倒して次にいく”スタイルが、私にはぴったりなんです」

    クローゼットの内訳

    春・夏

    ● カットソー(Tシャツなど半袖)1枚
    ● ブラウス、シャツ(半袖)1枚
    ● タンクトップ、キャミソール0枚
    ● ワンピース4枚
    ● スカート2枚
    ● パンツ0枚
    ● ジャケット0枚
    ● 巻き物(リネンやコットン)0枚

    春夏のトップスはほとんど白。多くのアイテムが3シーズン着られる“通年”扱いなので、ここにあるのはTシャツや、ごく薄手のワンピースなど真夏の限られた時季に登場するアイテムのみ。

    「白はパリッとした印象で着たいので、クタッと味わいが出たら引退。洗濯を繰り返すので、入れ替えは2シーズンが目安です」

    通年

    ● カットソー(長袖)2枚
    ● ブラウス、シャツ(長袖)5枚
    ● ニット(プルオーバータイプ)0枚
    ● ワンピース1枚
    ● スカート9枚
    ● パンツ2枚
    ● デニムパンツ0枚
    ● ジャケット1枚
    ● コート(薄手)4枚
    ● 巻き物(コットン)4枚

    手持ちの服のほとんどがこちらに分類。

    「パンツは少ないですね。通年となると、暑い時季には風通しよく1枚で、肌寒くなったらタイツを重ねて……など、温度調節が簡単にできるスカートやワンピースの方が使い勝手がいいんです」

    シワになりにくいローブコートは、旅好きの柳沢さんの必須アイテム。

    秋・冬

    ● カットソー(長袖)0枚
    ● ブラウス、シャツ(長袖)1枚
    ● セーター(プルオーバー)5枚
    ● カーディガン3枚
    ● パーカ0枚
    ● ワンピース1枚
    ● スカート0枚
    ● パンツ1枚
    ● ジャケット0枚
    ● コート(薄手)3枚
    ● コート(厚手)4枚
    ● ジャンバー(アウトドア用含む)4枚
    ● 巻き物(ウールやカシミヤ)8枚

    ニットはカーディガンよりセーター派。

    「カーディガンを羽織るなら、暖かな大判ストールを巻く方が好きです」

    ウールの厚手コートは重いわりに防寒性に疑問が残るところ。

    「コートは定番でいいものを、と思ってきましたが、手頃でデザインが好きなアイテムを着倒すパターンでもいいかも? と考えはじめています」

    柳沢さんの服グラフ

    画像: 柳沢さんの服グラフ

    クローゼットの工夫

    ワゴンは天板をはずして

    画像: ワゴンは天板をはずして

    「イケア」で購入したワゴンには、巻き物やハンガーにかけると伸びてしまうニット類などを。天板をはずして上からアクセスできるように改造。

    バッグ類はS字フックに

    画像: バッグ類はS字フックに

    洋服は少数精鋭で着つぶす感覚だけれど、バッグ類は上質なものを長く、そして“多め”を許す。ひと目で見られるよう、S字フックにかけて。

    トラベルグッズはひとまとめ

    画像: トラベルグッズはひとまとめ

    毎回持っていくバッテリーなどのギア類やパッキング用アイテムなど旅に必要なものはクローゼットにまとめておくと、荷造りに手間がかからない。



    <撮影/近藤沙菜、山田耕司 取材・文/福山雅美>

    柳沢小実(やなぎさわ・このみ)
    暮らしや旅に関する多数の著書で、同年代の支持を集める。収納好きが高じ、整理収納アドバイザー1級の資格を取得。手間をかけずにすっきり見える収納法に定評が。近著は『これからの暮らし計画』(大和書房)。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.