• 映画を観るとき、つい目が行く料理とお菓子。印象的な使われ方をしていると、物語にもぐっと深みが生まれます。料理家の坂田阿希子さんに、気になった映画のなかのお菓子と再現レシピを伺いました。今回は、『ニキータ』のバースデーケーキのつくり方を。
    (『天然生活』2020年3月号掲載)

    『ニキータ』のバースデーケーキ

    画像: 『ニキータ』のバースデーケーキ

    暗殺者に育てられたニキータが、20歳の誕生日に贈られるケーキ。

    がしっと手づかみで食べるシーンが印象的です。

    画像: ©by Gaomont-Gaomont Production-Cecchi Gori Tiger Cinematografica 1990.

    ©by Gaomont-Gaomont Production-Cecchi Gori Tiger Cinematografica 1990.

    『ニキータ』

    麻薬中毒の少女・ニキータは、政府の秘密機関によって工作員になることを強いられる。

    プロの殺し屋として生きていた彼女がひょんなことから恋に落ち・・・・・・。

    90年代にカルト的人気を得たL・ベッソンの代表作。

    1990年/フランス・イタリア合作/監督:リュック・ベッソン/ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント(発売元:アスミック・エース、ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント)

    材料(直径15cmの丸型1台分)

    ● クーベルチュールチョコレート(カカオ分60%以上のもの)80g
    ● バター70g
    ● 卵黄3個分
    ● 卵白3個分
    ● 生クリーム30mL
    ● グラニュー糖60g+90g
    ● A
    ・薄力粉15g
    ・ココアパウダー30g
    <ガナッシュ>
    ・生クリーム180mL
    ・スイートチョコレート150g
    ・グラニュー糖大さじ1~2
    ・ラム酒少々
    ● アラザン、チョコレート(飾り用)各適量

    つくり方

     チョコレートは包丁で細かくきざみ、バターと合わせ、湯せんで溶かす。

     ボウルに卵黄、グラニュー糖60gを入れ、泡立て器で白っぽくもったりするまですり混ぜる。を加えて混ぜ、さらに生クリームを加えて混ぜる。

     合わせてふるったAを加え、ゴムべらで混ぜる。

     別のボウルに卵白を入れ、泡立て器で少しふんわりするまで泡立てる。グラニュー糖90gを3~4回に分けて加えて泡立て、しっかりとしたメレンゲにする。

     の1/3量を加えて、ゴムべらで混ぜる。残りのをすべて加え、泡をつぶさないようにしながら、さっくりと全体を混ぜる。

     型の底と側面にオーブンペーパーを敷き、を流し入れる。台に2回ほど落として空気を抜き、160℃に予熱したオーブンで40~50分焼く。焼き上がったらオーブンから取り出し、型ごと逆さにして冷ます。

     ガナッシュをつくる。ボウルにきざんだチョコレートを入れる。

     鍋に生クリームとグラニュー糖を入れて火にかける。沸騰したらに加え、余熱で溶かす。

     ラム酒を加えて香りをつけ、氷水をボウルの底に当てて冷やし、もったりとかたさが出てきたら、パレットナイフを使い、の表面に塗る。残りをしぼり出し袋に入れ、デコレーションする。アラザン、チョコレートで飾りつける。



    <料理/坂田阿希子 撮影/砂原 文 スタイリング/荻野玲子 取材・文/田中のり子>

    坂田阿希子(さかた・あきこ)
    料理家。料理家アシスタント、フランス菓子店・料理店で経験を重ね、独立。2019年秋代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。著書に『ピラフとドリア』(立東舎)、『トマト・ブック』(東京書籍)など。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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