天然生活 最新号

生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。猫の鳴き声でわかることとは?

猫のおしゃべりの意味とは?

10匹もいる我が家の猫たち。

年齢を重ねた子たちは比較的おとなしい子ばかりなのですが、まだ若い子たちは、毎日、びっくりするくらい「ニャーニャー」おしゃべりをしています。

特に、最年少の女の子「サチ」。

彼女は、ウェットフードやササミなど、おやつをもらいたいときはもちろんなのですが、何もないときでも、小柄な体とは正反対の大きな声で、私たちの顔を見上げ「ニャアアアアアン、ウニャアアアアン」。

まるで、「おんどりゃあ、あたし、すっごいかわいがられたいんだけど! あんたたち、あたしのこと、ちゃんと見てる? ねえ! 見てる!?」と、愛情を脅迫されているよう(笑)

そこで、猫はどうして鳴くのか、そんなことを調べてみました。

画像: 猫のおしゃべりの意味とは?

家猫は、人に対して話しかけている

野生の猫は通常、瞬間的な痛みを感じたり、発情期、ケンカのときなど、意味のあるときしか鳴き声を発しないそうです。

むしろ、しぐさや表情などのボディーランゲージやにおいでコミュニケーションを取るのだとか。

画像: 家猫は、人に対して話しかけている

ところが、家にいる猫たちは家族とのコミュニケーションのために、いろんな鳴き方をするそうです。

たしかに、家でよく鳴く子は、ほとんどが子猫のうちに来た子ばかり。野生の記憶がないんですね。

おうちの猫たちは、「鳴く」という行為でいろいろなことを伝えます。

鳴き声でわかる猫が伝えたいこと

「何を言っているだろう?」というときは、こんなことを目安にするといいかもしれません。

(1)短い声で「ニャッ」

短い鳴き声は、挨拶だったり、お返事だったり、軽いコミュニケーションなのだとか。

確かにうちの子も、名前を呼ぶと「ニャッ」と嬉しそうにお返事してくれます。

通じ合っている証拠ですね。

(2)訴えかけるような「ニャーン」「ニャーオ」

かわいらしく長く鳴くときは、リラックスしていたりあまえたいときだそう。

撫でてほしい、遊んでほしい、ごはんがほしい、そんなおねだりがあるときもこんな鳴き声です。

基本的には喜んでいたり、ごきげんさんなときなので、しっかりあまやかしてあげるといいようです。

(3)喉を鳴らす「ゴロゴロ」

言わずと知れた猫のゴロゴロですが、基本的には信頼している相手への安心のしるし

ただ、ときとして、不安があったり、体調不良の場合も、喉を鳴らすようです。

いつもと違うところがないか、しぐさや様子をしっかり観察したいですね。

画像1: 鳴き声でわかる猫が伝えたいこと

(4)低く、大きな声の「ウニャー!」

これは、不満や不機嫌のサイン。

画像2: 鳴き声でわかる猫が伝えたいこと

何か理由がある場合は、その理由を取り除けばいいのですが、普段からこういった鳴き方をするようでしたら、環境を見つめ直したり、怒っているときは無理に構わず落ちつくまでそっとしたほうがいいかもしれません。

猫は鳴き声でいろんなメッセージを伝えてくれます。

おしゃべりを楽しむように、心の声を聞き、もっともっと仲良くなりたいですね。

うちの子の「おんどりゃあ」も、きっと個性的な甘え……のハズ(笑)


画像3: 鳴き声でわかる猫が伝えたいこと

咲セリ(さき・せり)
1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。

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