春の野草
こごみ
アクが少なくてくせもない山菜。胡麻和えも美味!

こごみは、くさそてつという植物の若芽で、頭が渦巻き状になっているのが特徴ですが、一日でも収穫時期を逃すと開いてしまいます。
くせのないとてもおいしい山菜で、獣はアクの強いぜんまいやわらびに目もくれず、一目散にこごみを食べる、というくらいのおいしい野草です。
形はぜんまいに似ていますが、こごみにはぜんまいのような綿毛がなく、鮮やかな緑色をしています。
とれたてのこごみなら、塩ゆでにして、醤油だけで食べるのがおススメ! 醤油洗いもしなくて大丈夫です。
産地から送ってもらうこともあると思いますが、新鮮なものはぬるぬるしています。ぬるぬるしていないものは古いので、この場合は醤油洗いまでする必要があります。

「こごみ入りペペロンチーノ」のつくり方

いろいろな野草で試したい簡単パスタ料理
材料(2人分)
● こごみ | 60g |
● スパゲティ | 200g |
● 塩(スパゲティをゆでる用) | 大さじ2強 |
● にんにく | 小5かけ |
● 生姜 | 15g |
● 赤とうがらし | 1本 |
● 菜種油 | 大さじ1 |
● 塩(味つけ用) | 小さじ1 |
● こしょう | 少々 |
● 薄口醤油 | 大さじ1 |
● 大根おろし(汁気をきったもの) | 大さじ3強 |
つくり方
1 たっぷりの湯に塩を加え、スパゲティを入れてゆでる。こごみはザク切りにして手つきのザルなどに入れ、スパゲティをゆでている湯の中に沈めてサッとゆでる。
2 にんにくと生姜(皮つき)をみじん切りにし、赤とうがらしは半分に切って種を取り、みじん切りにする(赤とうがらしは好みで使用)。
3 厚手のフライパン(できれば鋳物製)を中火にかけ、生ぬるいくらいに温まったら菜種油を入れ、にんにくと生姜を順に入れて右回転でゆっくり炒める。
4 3に赤とうがらしを入れて塩(味つけ用)、こしょうをふり、水気をしぼったこごみを入れ、少し芯が残る状態(アルデンテ)にゆであげたスパゲティを入れる。これにゆで汁1/2カップを加え、菜箸で右回転で混ぜる。
5 大根おろしに薄口醤油を混ぜ、4に入れてすぐに火を止め、スパゲティに大根おろしをからめて仕上げる。
本記事は『若杉ばあちゃんの野草料理&まこもたけレシピ全90品』(PARCO出版)からの抜粋です
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今こそ伝えたい、昔からの野草の知恵
老廃物がたまった体に、野草やまこもたけのデトックス力が注目されています。長いあいだ野草料理を指導してきた若杉ばあちゃんこと若杉友子さんは、安心して使える野菜が少なくなっているという観点から野草をすすめています。農薬も化学肥料も有機肥料も使うことなく、野菜よりずっとパワフルな食物になりえるのだとか。また災害時や食糧難の際に、食べられる野草を知っておくのも大切なことといえます。
若杉さんが野草と同じぐらい熱心に広めてきたのが「まこもたけ」。まこもたけは水辺で育つイネ科の植物「まこも」の茎が肥大化したもの。収穫期の9~10月に食べておくとデトックスができ、翌年の体調が全然違う、と若杉さんは語ります。この本では、野草の摘み方、掃除法と洗い方、アク抜き法、料理、お茶までを網羅した決定版。まこもたけのとっておきレシピ10品も紹介します。
〈撮影/畑中美亜子〉

若杉友子(わかすぎ・ともこ)
1937 年大分県生まれ。静岡市で川の汚れを減らす石けん運動などを行うなかで、自然の野草の力に着目。食養を世に広めた桜沢如一の教えを学び、1989 年、「命と暮らしを考える店・若杉」をオープン。1995 年、自給自足の生活を実践すべく、京都府綾部市に移住。陰陽の考え方にもとづいた野草料理と、日本の気候風土に根ざした知恵を伝え続けてきた。著書に『今日も明日も身軽な暮らし』(すばる舎)、『若杉ばあちゃんの食養相談室』『若杉ばあちゃんの伝えたい食養料理』『若杉ばあちゃんのよもぎの力』(すべてPARCO 出版)などがある。

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