• 寒い冬が明け、暖かく過ごしやすい春がやってきます。縮こまった体を、めぐりのいい体にするために、家庭でも簡単&手軽にできる、毒出し健康法を工藤内科院長の工藤孝文先生に教わりました。今回は、「食べ方を工夫する」毒出しから、食べ方の工夫やおやつ代わりに飲む出汁のつくり方を紹介します。
    (『天然生活』2024年4月号掲載)

    食べ方を工夫する

    ついつい食べすぎてしまう、野菜不足になっている、おなかまわりがたるむ一方、便秘がち……。

    もしも体が毒をためやすくなっている状態ならば、ちょっとした食べ方や、飲み物、食べ物の工夫で軌道修正を。

    ここに紹介する方法ならば、料理をがんばったり、サプリなどに頼ったりしなくても、近所のスーパーにあるものだけで毒出し体質が目指せます。

    緑茶とコーヒーを混ぜて飲む
    脂肪を燃焼する

    画像: 緑茶とコーヒーを混ぜて飲む → 脂肪を燃焼する

    緑茶に含まれるカテキンには内臓脂肪を燃焼する働きがあり、コーヒーに含まれるポリフェノール(クロロゲン酸)には脂肪燃焼効果と脂肪を蓄積しにくくする働きがあります。

    両方に含まれるカフェインには脂肪を分解して代謝する効果も。

    カフェインは一時的に血糖値を上昇させますが、緑茶に含まれるカテキン(エピガロカテキンガレート)が抑制するため、混ぜて飲むのが最強なのです。

    「緑茶コーヒー」のつくり方

    いつも飲んでいる緑茶とコーヒーを1対1で混ぜるだけ。1日3回、カップ1杯を飲む。

    食事は肉や魚から食べる
    過食が防げる

    画像: 食事は肉や魚から食べる → 過食が防げる

    食事のとき、ごはん、パン、麺などの炭水化物を先に食べると、過食しがちになります。

    血糖値が急激に上昇するため、それを下げようとしてインスリンが過剰に分泌されることで、空腹感を呼ぶからです。

    そういった状態を防ぐには「野菜から食べる」のが効果的ですが、タンパク質不足になることも。最新のおすすめは「肉や魚から食べる」こと。

    消化管ホルモンのインクレチンが分泌されて満腹中枢に働きかけるため、満腹感が得られやすくなります。

    そのあとは野菜→味噌汁→炭水化物の順に食べれば、野菜の食物繊維が腸内環境を整え、消化や吸収がスムーズに。

    おやつ代わりにやせるだし汁を飲む
    糖質依存から抜け出す

    画像: おやつ代わりにやせるだし汁を飲む → 糖質依存から抜け出す

    甘いお菓子についつい手が伸びたり、ごはんやパンなどの炭水化物を食べすぎたりするのは、ストレスによる糖質依存の可能性も。

    糖質をとると幸せホルモンのセロトニンが放出されてストレスがやわらぐから、空腹でなくても糖質を求めてしまうのです。

    その悪循環から抜け出すには、うま味成分たっぷりの「だし汁」を味方につけましょう。

    かつお節にはセロトニンの原料となるトリプトファンが含まれており、糖質に頼らずともストレスや緊張をほぐすことができます。

    また、亜鉛を含んでいるため、薄味でもおいしさを感じられるような味覚を取り戻せます。

    「やせるだしの素」のつくり方

    ◾️材料(つくりやすい分量)

    かつおの削り節、きざみ昆布(塩を使っていないもの) 各30g

    煮干し 10g

    緑茶の茶葉 5g

    ◾️つくり方

     煮干しは頭と内臓もまるごと細かく手でちぎり、フライパンでから炒りする。

     パチパチと音がしてきたらかつおの削り節を加え、手で握ると粉々になるくらいまで、さらにから炒りする。

     ミキサーやミルサーに、きざみ昆布、緑茶、のかつお節と煮干しを順に入れ、粉末にする。

    ※清潔な瓶に入れ、冷蔵で2週間保存可。

    ◾️飲み方

    やせるだしの素大さじ1に湯を150〜200mL注ぐ。1分ほどおき、昆布がやわらかくなってから飲む。



    <監修/工藤孝文 構成・文/石川理恵 イラスト/murano>

    工藤孝文(くどう・たかふみ)
    福岡県みやま市の工藤内科院長。福岡大学医学部卒業後、アイルランドとオーストラリアへ留学。現在は、糖尿病などの生活習慣病、漢方治療などを専門に地域医療を担う。テレビ、雑誌で活躍するほか、『専門家がしっかり教える健康図解 毒出し』(日本文芸社)、『10万人がやせた 今日からできる 神やせ習慣』(主婦と生活社)など著書多数。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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