(『天然生活』2024年5月号掲載)
朝早くからせっせと手を動かし、頭もすっきり

ものは多いけれどごちゃごちゃした印象はなく、唯一無二の空間を生み出している福田さんのキッチン。ダイニングに面したオープンキッチンで来客も自由に使うのだとか
「頭を空っぽにして、何も考えずにする単純作業がいいんです。この時間がオンオフの切り替えにもなっています」
水餃子を仕込みながらそう話す福田春美さん。午前3時台に起きることもしばしばで、電話もメールも来ない時間にプレゼンの資料を作ったり、進行中のプロジェクトにまつわる業務を粛々と進めたりするそう。

市販の生地よりもよくのび、たっぷりとあんを包める。「生地を分割するとき、プチっと音がするのがポイントなんだそう」
ひと息ついて日が昇りはじめるころ、キッチンへ向かったらオフタイムの開始。
「忙しいときほど凝ったものをつくりたくなるんです。水餃子は人が来るときのためにたっぷり仕込むこともあれば、最小限で朝ごはんにすることも。つくりたてはやはりおいしいですね」
中国人のシェフに教わったレシピを基に5~6年前から続けているのだとか。ゆでたての水餃子は生地がモチモチ。あんは干ししいたけのうま味が手伝い、かむほどにおいしさが広がります。腹ごしらえが済んだら一日の始まりです。

たれは気分でアレンジ。この日は無添加ポン酢を添えて
福田春美さんの「朝時間のお供」

レッスンに通っている中国茶を自宅でも楽しんでいる。「朝起きてすぐ、中国茶を飲むと頭が、しゃきっとします」
〈撮影/星 亘 取材・文/結城 歩〉
福田春美(ふくだ・はるみ)
セレクトショップのバイヤーやプレスを経て、ブランディングディレクターとなる。ホテルやショップのブランディングなど、ジャンルを超えて幅広く活動する。趣味は料理と旅で、料理の腕前はプロ顔負け。友人や仕事仲間に手料理をふるまうことも多々。
インスタグラム@haruhamiru
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです