4種のネックライン
首元の空き具合、ネックラインは、顔の近くということもあり、その人の印象を大きく左右します。
年齢的なことであったり、世のなかの流れであったり、好みの変化であったり、さまざまな理由で、これまで着ていたタイプとは違うものが似合うようになったり、惹かれたりしてしまうというのは、起きがちな出来事です。
でも、その変化になかなか気づけないことも。
今回は、自分に対しての認識をアップデートしていけるよう、ネックラインについてじっくり考えてみたいと思います。
ちゃんと調べると、ネックラインには何十種類ものバリエーションがあるとされていますが、ここでは、この連載を読んでくださっている皆さんが、いまの流れのなかで目にする機会が多く、実際に取り入れる可能性の高いタイプの4種類を見ていきます。
また、いまのファッションの呼び方に合わせて分類をしていきますがご了承ください。
クルーネック
「クルーネック」とは、丸くラウンドしたかたちのネックライン、いわゆる“丸首”のことです。
いまのファッションのなかで中心にいるのは、いろいろなアイテムとのレイヤードも得意な、この「クルーネック」
ラウンドの大きさにもよりますが、代表的なアイテムがTシャツなのもあり、カジュアルな印象です。

左)キナリのニット 19,800円/ロワズィール
そのほか、スタイリスト私物
Vネック
昨シーズンあたりから、再び注目を集めているのが、V字に開いたネックラインの「Vネック」
直線的なデザインが、コーディネートにシャープさを加えてくれます。
胸元からのぞかせるインナー次第で、フェミニンにもマニッシュにも着こなせる、適用範囲の広いネックラインです。

左)グリーンVネックカーディガン 26,400円/ロワズィール
そのほか、スタイリスト私物
ボートネック
根強い人気のスタンダードでクラシカルな「ボートネック」
ボートの底のかたちのように、横に広く浅く開いたネックラインです。
年齢を重ねると、体型の変化により首元がさびしくなり、大きく開いたネックラインが着こなしにくくなることも。
とはいえ、詰まりすぎているネックは苦手…...という人たちにも人気です。

左)黒のプルオーバートップス 14,300円/コンジェ ペイエ アデュー トリステス
そのほか、スタイリスト私物
キーネック
ワンピースやブラウスで見かけることが多い「キーネック」
クルーネックやボートネックとVネックを合わせた、ネックラインです。
やさしさのある、品のよい大人の雰囲気をつくってくれます。

左)ピンクワンピース 34,100円/ロワズィール
右)白ブラウス 18,700円/ロワズィール
次回は、いま一番多く見かけるネックライン「クルーネック」を深掘りしていきます。
【問い合わせ先】
◆コンジェペイエ アデュートリステス
https://store.bigi.co.jp/shop/adieutristesse
◆ロワズィール
https://store.bigi.co.jp/shop/loisir
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「おしゃれのABC」とは……
ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
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<スタイリング/植村美智子 撮影/林紘輝>

植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院卒業。アシスタント経験後、スタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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