(『Heima 住まいの感覚を磨く9つのキーワード。』より)
石井佳苗さんのキッチン遍歴
欲しい機能は、年齢や環境で変わる
セルフリノベーション時代(2010年、横須賀)

横須賀時代のキッチンはセルフリノベーションを楽しんでいた。機能より楽しさが大事。自分で壁に収納棚を取り付けたり、シンク下には木箱で収納をつくったり。壁面のペイントは3度塗り替えた。オリジナルの換気扇カバーはつくってもらい、自分なりの工夫を楽しんでいた。
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システムキッチン時代(2018年、世田谷)

ずっとオープンキッチンにこだわってきたが、世田谷の賃貸の家では、初めて独立型のシステムキッチンに。かがまずに使える吊り戸棚や開閉しやすい引き出しなど、機能的であることも、年を重ねると大切であると実感。フランス製のコンロも気に入っていた。
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オープンキッチン時代(2019年、目黒)

現在は、インテリアとして楽しみながら機能性も押さえたオープンタイプのL 字型キッチンにしている。カーブを描いたカウンターが特徴で、圧迫感を空間に与えない。換気扇やコンロ、シンクまわりなどは機能も重視し、逗子時代にDIYした大きな棚が入るように設計した。
〈撮影/宮濱祐美子(2010年)、衛藤キヨコ(2015年、2018年)、馬場わかな(2019年) 取材・文/竹田理紀〉
本記事は『Heima 住まいの感覚を磨く9つのキーワード。』(扶桑社)からの抜粋です
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1冊の本になった『Heima』総集編
家具、香り、ラグ、照明、アート……。石井佳苗さんが伝えたいのは、暮らしを構成するひとつひとつを自分軸で選ぶために必要な9つの感覚を磨くこと。本書では、石井さんの自宅のインテリアを通し、そのヒントをわかりやすく、魅力的に紹介します。また、織田憲嗣さん、土器典美さん、津田晴美さん、謝小曼さんなど、日本、台湾、タイをめぐり、石井さんが憧れる16人の方たちの自宅も訪問。224P特大ボリュームの保存版でお届けします
9つのキーワードとは
Judge(察する)、Idea(遊ぶ)、Balance(ととのえる)、Gradate(うつろう)、Hold(捉える)、Enjoy(享受する)、Relax(ほどく)、Spring(ときめく)、Breathe(呼吸する)
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石井佳苗(いしい・かなえ)
インテリアスタイリスト。東京都生まれ。株式会社カッシーナ・イクスシーに10年間勤務の後インテリアスタイリストとして独立。インテリアのほか、衣食住のライフスタイル提案を中心に、暮らしまわりのスタリングを手がける。主に、雑誌、広告のインテリアスタイリング、住宅メーカーのモデルルームやカタログ、VMD講師等多岐にわたる。著書に『Heima 住まいの感覚を磨く9つのキーワード。』(扶桑社)、『Love Customizer 1』『LoveCustomizer 2』(ともにエクスナレッジ)など多数。2020年7月よりオンラインにてインテリア講座「Heima Home Design Lesson」を始め、国内外の受講者に向け、様々な角度から住まいづくりの楽しさを伝えている。著書『Heima 住まいの感覚を磨く9つのキーワード。』は、7刷重版となり(2025年6月現在)、ロングセラーに。
インスタグラム:@kanaeishii_lc
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