(『天然生活』2024年7月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
習慣を見直して、お金がたまる体質に
円安、インフレが家計を直撃。家計や将来の資金計画も、これで大丈夫なのかと不安になる人もいるのでは?
ファイナンシャルプランナーの立川健悟さんは、お金を減らさず上手に増やすために最初にすることは、「ライフプラン」を立てて、「収入と支出を把握すること」だとアドバイスします。
「まずは、家の購入・リノベーションや、子どもの進学など今後の人生における大きなイベントと、それにかかる支出を確認しましょう。そのうえで、退職金や年金を含めた収入の見通しと、現在の貯蓄などの金融資産を明確に。それにより、必要以上にお金をためる心配もなくなり、逆に自由に使えるお金が増えることもありえます」

3カ月ほど家計簿をつけると、ざっくりと月々の生活費がわかり、支出がはっきりします。
家計簿が面倒なら、家計簿アプリやカード明細などを活用するのもおすすめ。
「余剰資金があるようなら、投資などの運用でお金を増やすことにチャレンジを。最初は少額から始めて、慣れたら徐々に運用額を増やしていきましょう。いきなり高額な投資をすると、失敗して数年でやめることになりがちですが、それが一番もったいない。一時的な損得に振り回されず、長い目で運用するのがポイントです」
〈お金が増える考え方 4カ条〉
【1】一生涯の収入(給与+退職金+年金)と支出を把握する
【2】余剰資金は投資に回して使えるお金を増やす
【3】専門家に相談して決めるのは自分で
【4】ストレスを貯めない生活を送る
不安なときはプロの知恵を借りる選択も
お金のことをきちんと考えたいという人は、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に頼るのもいいでしょう。
信頼できる独立系FP(IFA)を見つける(無料〜有料:目安は2〜3万円ほど)、銀行や証券会社、保険会社に所属するFPの無料相談に行くなどの方法も。
ただし、無料相談は金融商品の販売が目的でもあるので、複数のFPに相談し、最も信頼できるアドバイスを取り入れるようにしてください。
「私たちはお金のために生きているのではなく、心豊かな人生のためにお金を必要としています。日々のストレスが多いと、余計な出費が増えたり、お金に振り回されたりするので、できるだけストレスのない生活を送ることも、とても大切です」

〈監修/立川健悟 構成・文/工藤千秋 イラスト/祖父江ヒロコ〉
立川健悟(たつがわ・けんご)
ファイナンシャルプランナー。ベンチャー企業の営業時代、「本当にお金が増える考え方」を学ぶ。会社の執行役員就任後、株式上場を機に金融資産が3億円を突破。現在は金融機関に転職し、一生お金に困ることなく、「いま使えるお金を増やす」資産形成をアドバイスする。著書は『お金が増えるのは、どっち?』(三笠書房)など。