(『天然生活』2024年7月号掲載)
50代で家計を見直し。日ごろの節約が心の余裕に

場所や用途別にいろいろ買っていた「掃除シート」もやめ、いまは厚手のタオルペーパーを愛用
イラストレーターの柿崎こうこさんが、「お金」と向き合うようになったのは50歳のとき。
家計簿をつけ始めたら、いろいろな「むだ」が見えてきたといいます。
暮らしをよりシンプルに、家計もスリム化した柿崎さんに、日々の節約に役立つアイテムや、お得なサービスを教えてもらいました。
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大活躍の節約アイテム
買い物するときはとにかくよく考え、衝動買いは決してしないという柿崎さん厳選のアイテムは?
1.1本の包丁をメンテナンスしながら使う

キッチンがリビングから丸見えの間取りということもあり、収納に入るものしか持たないように、道具は厳選。唯一の包丁は「グローバル」のもの。
専用のシャープナーでこまめに研ぎ、よく切れる状態をキープ。「これ1本で万能に使えます」
2.ペットボトルは極力買わず水筒で

「長年、ペットボトルは買わず、水筒に自宅の浄水を入れて出かけます」
通常時は小さい水筒、空手の稽古のときは大小2個持ち。非常用の水だけはペットボトルのものをストックしていて、賞味期限が来たら飲んで、また買い足し。
3.丈夫で破れにくい蚊帳織りふきん

最近お気に入りのふきんは、「ならっぷ」のナチュラルふきん備長炭。
「蚊帳織りですぐ乾いて、使うほどに柔らかくなります。以前使っていた白色のものより汚れが目立たず、こちらのものは丈夫。長く使えるようになりました」
4.失敗した漆継ぎのお皿を活用

独学で天然の漆を使った本漆継ぎを習得した柿崎さん。歴が長いとはいえ、プロではないのでたまに失敗も。
そんなときは捨てないで、鉢受け皿や猫のごはん皿として使っている。
「器でもなんでも、じゃんじゃん新しいものを買うのではなく、お気に入りを長く使うことで節約になります」
お得なサービスを上手に活用
何でもすぐにインターネットで調べていったんブックマーク。そこから最適なサービスや情報を選び取ります。
1.「お得な日」に買い物をまとめる
急がない買い物は、ポイント還元がよい日やプライスオフの期間に買うようにしている。「たとえばYahoo!ショッピングは5のつく日に、無印良品は無印良品週間まで待ちます」
2.ネットショッピングの決済は寝かす
ネットでの買い物は、カートに入れてから数日置いておく。少し経つと、忘れたり、いらないと思ったりする場合も多々あり、一時の物欲で浪費することを防げる。
3.旅行はお得なプランを活用
「事前に予定がわかっていれば『えきねっと』で早割を利用します。また『えきねっと』の『JRツアー(びゅうトラベル)』で電車+ホテルを予約すると、グッとお得に」
4.保険はライフステージに合わせて選ぶ
以前は補償内容が手厚いタイプに加入していたが、いまはスリム化。「大きな病気は健康保険の高額療養費制度を視野に入れ、毎月の保険は最低限にし、その分、貯金にまわします」
〈撮影/星 亘 構成・文/鈴木麻子〉
柿崎こうこ(かきざき・こうこ)
イラストレーターとして雑誌や書籍、広告媒体などで幅広く活躍中。神奈川の築30年超の家で保護猫2匹と暮らす。実践でたどりついた心身の美容と健康について綴った『50歳からの私にちょうどいい美容と健康』(CCCメディアハウス)が発売になったばかり。インスタグラム@kakizaki_koko。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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天然生活2025年9月号では、「幸せな貯まる習慣、まわす暮らし」の特集をしています。暮らしを楽しみながら、使ったり、増やしたり。皆さんのお金との向き合い方をお聞きしました。ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。