(『天然生活』2025年6月号掲載)
思いついたら即行動。助け・助けられの循環を
「好きな人のことは全力でサポートしたい」と話す、東京・吉祥寺で「ギャラリーfève」を経営する引田かおりさん。
その言葉どおり、自身のギャラリーで展示した革ブランド「N25」も、偶然の出合いからおつきあいが始まりました。
目の前の素敵な財布を持っている人に話しかけたら作家本人だったというから、その行動力にも驚きです。
「もともとがま口が好きで、いいものがあればと思っていたら、目の前にクロコのがま口を持った人が現れたんです。これは! とピンときました。彼は本当に誠実で、『不具合が出たら、一生修理します』というんですよ。この人から買いたいと思いますよね」

夫妻で使っているクロコ革の財布。小銭が出しづらかったので作家と改良。いまでは「N25」の売れ筋商品に
新商品を共に考えたり、地方のギャラリーに売り込んだりと、パワフルに支援。バイタリティーあふれる行動からは、周りにいる人たちを幸せにしたいという思いが伝わってきます。
「助けていると思ったことはなく、好きでやっているだけ。感謝してもらえたときは、次の人にやってあげてねといいます。お金と一緒で幸運も滞らせず回していく。そんな循環が、豊かな暮らしにつながっていくのだと思います」
人とつながり助け合う喜び
作品にほれ込んだものづくり作家の財布を買って、使う
引田さん愛用の財布は革ブランド「N25」のもの。
「展覧会の会計で男性が出したお財布が、私の理想そのものだったんです。聞いたら、ご本人がつくっていると。独立したばかりというので、応援を決意しました」
「ギャラリーfève」で個展をしたり、地方のギャラリーを紹介したり、好きな人はとことんサポートする。

N25(インスタグラム@n25_leathercraft)の500円玉サイズのがま口。制作過程で出る余り革を使いアクセサリーをつくっては、と提案
〈撮影/柳原久子 ヘアメイク/枝村香織 取材・文/長谷川未緒〉
引田かおり(ひきた・かおり)
東京・吉祥寺でパン屋「ダンディゾン」と「ギャラリーfève」を経営。還暦を過ぎて自分の好きとワクワクを最優先。娘一家との二世帯暮らしを楽しんでいる。著書に『日々更新。風通しよく年を重ねていくこと』(ポプラ社)、『青空 そよかぜ 深呼吸』(大和書房)、『SCRAPBOOK 私を作る愛しい日常』(清流出版)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




