• なかなか踏み出せずにいただれかの助けになりたいという想い。最初の一歩を、私たちと一緒に。今回は、児童養護施設 東京育成園を訪ね、子どもたちの健やかな成長を支える施設の取り組みを拝見しました。
    (『天然生活』2025年6月号掲載)

    開放感のある吹き抜けと大きなキッチンが印象的

    子どもには、親元で心身ともに健やかに育つ権利があります。しかし日本には現在、親からの虐待や病気など、さまざまな事情から親元で暮らせない子どもが全国に約4万5000人います。

    東京都世田谷区にある東京育成園では3歳から高校3年生まで55人の子どもたちが暮らしています。

    本園にあるコテージには各家6名の子どもたちが居室担当ケアワーカーと暮らし、分園のグループホームでは各家4名の子どもたちが同じくケアワーカーとともに生活しています。

    画像: 広々としたダイニング。奥の本棚には図鑑から絵本、マンガまで豊富なラインナップがそろう。2階は個室の子ども部屋がありプライバシーも守られる

    広々としたダイニング。奥の本棚には図鑑から絵本、マンガまで豊富なラインナップがそろう。2階は個室の子ども部屋がありプライバシーも守られる

    取材したのは、本園にあるコテージタイプのホーム。

    リビングダイニングには開放感のある吹き抜けがあり、明るい陽の光が差し込む清潔な空間が広がります。そして、子どもたちと一緒に食事ができ、お菓子もつくれる大きなキッチンも。

    調理器具も充実していて、バレンタインデーなどのイベントのときは、大人気のスペースだそう。

    一般の家庭と同じように、子ども部屋、リビング、キッチン、浴室、洗面所があり、絵本や図鑑、ゲームなどもそろいます。

    保護の理由は虐待が多く、中高生が増加している

    2009年に改築した際のコンセプトは「友達を呼びたくなる施設」。そのコンセプト通り、子どもたちは学校などの友達を連れて来て、放課後にわいわい楽しんでいるそうです。

    画像: 基本的に料理を担当するのはケアワーカー。子どもからのリクエストメニューをつくる日も

    基本的に料理を担当するのはケアワーカー。子どもからのリクエストメニューをつくる日も

    「でも、子どもたちからすると、最初はここはイヤイヤ来る場所なんです。なので『まあ、ここならいいか』と少しでも思ってもらえるような環境づくりを心がけています」と東京育成園の高橋直之園長は話します。

    「最近の傾向として、子どもたちがここに来る理由の大半が虐待です。そして、中高生が増えました。離れたくて離れた親子は少ないと感じています。週末に面会したり、宿泊に帰ったり、家庭に帰ることを重視して、各方面から親子をサポートしています」



    〈撮影/山川修一 構成・文/飯作紫乃〉

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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