• 秋は乾燥による影響を受けやすい季節です。体の外と内からしっかり潤い補給を。薬膳料理研究家・小鮒ちふみさんに、秋に実践する養生法を伺いました。夏疲れを解消し、冬への備えも意識して過ごしましょう。
    (『小鮒ちふみさんの不調のときでもつくれるがんばらない薬膳ごはん』より)

    暑さによる疲れをいやし、潤いを補って

    「春は新しいことをやってみたいという気持ちを育み、夏は実践して成長する時季だとしたら、秋はその成果を収穫する季節です。仕事や個人的な願望、人間関係など、立てた目標の結果が出るようなタイミング。ひと呼吸おいて、自分がやってきたことの1年の実りを静かに見つめるときです」

    春と夏に外向きだったエネルギーが内側に集まってくるため、内臓が活発に働く時季。秋はおいしいものがたくさんある季節ですが、目移りしながらあれこれ食べたいと欲望にまかせるのではなく、本当に自分の体にとって必要なものを見極めていただくことが大切だといいます。

    「秋は五臓でいうと“肺”に関連します。農作物の貯蔵に合わせるように乾いた風が吹いてくる。すると、呼吸器や粘膜が乾燥して風邪をひきやすくなったり、意外かもしれませんが、腸の潤いが不足して便秘になりやすくなったりします。ですから秋の養生としては、体の内外の潤いを補い、保湿してあげることを意識するといいでしょう」

    画像: 養生茶となつめとくるみ。なつめは女性によい食材として知られ、栄養豊富なくるみを挟むのが小鮒さんのお気に入り

    養生茶となつめとくるみ。なつめは女性によい食材として知られ、栄養豊富なくるみを挟むのが小鮒さんのお気に入り

    小鮒ちふみさんが実践する「秋の養生」4つ

    秋の養生法1
    お茶の時間をゆっくり味わう

    画像: お茶は夕方以降にいただくなら睡眠への影響がないカフェインフリーの番茶や養生茶などが安心

    お茶は夕方以降にいただくなら睡眠への影響がないカフェインフリーの番茶や養生茶などが安心

    春と夏が外へ外へと向かうアクティブな季節なら、秋は少し落ち着いて、これまでを振り返る時季にあたります。

    「お茶を飲みながら、広げていた風呂敷をたたむようにクールダウンすると、冬をゆったり迎えられます。お茶請けには肺や腸に潤いを与えてくれるドライフルーツ、たとえばなつめやくこの実、干し柿などがおすすめです」

    秋の養生法2
    食事のリズムを整える

    画像: 猫のシマちゃんに見守られながら食事。ごはんに具だくさんの味噌汁、漬物といったシンプルな献立が定番

    猫のシマちゃんに見守られながら食事。ごはんに具だくさんの味噌汁、漬物といったシンプルな献立が定番

    乾燥する秋は体内も潤い不足になり、腸も乾きがち。すると便秘にもなりやすい時季。

    「消化吸収には一定のサイクルがあるので、食事のリズムを整えることで排便もととのいます。私は胃がんの影響もあり朝、10時、昼、15時、夜と1日5食に分けていますが、自分に合う回数で、毎日同じ時間に摂るといいですね」

    秋の養生法3
    手ぬぐいストレッチ

    秋は五臓でいうと、呼吸器である肺と関係が深い季節。呼吸が浅いと、代謝も低下し、肺の働きも存分に生かしきれなくなります。手ぬぐいストレッチで肩甲骨まわりを柔軟にしておくことで、深い呼吸ができるように。

    「とくに風の邪気が入るツボといわれる風門(背中上部・肩甲骨の間)を意識すると、不調の予防につながります」

    画像: ①

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    手ぬぐいを両手で持ち、ひじを曲げていいので八の字を描くように背中側に下げる。元の位置に戻す。10回ほど行う。

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    秋の養生法4
    くこの実の煎じ汁でヘアケア

    画像: 秋の養生法4 くこの実の煎じ汁でヘアケア

    乾燥する秋は、髪のパサつきや抜け毛ケアも重要です。くこの実は、薬膳では髪や頭皮を内外から健やかにすることで知られています。

    「くこの実を煮出した煎じ液を冷まし、コットンに含ませて頭皮につけることで、薄毛や白髪ケアのサポートに。食べても役立つとされているので、煮た実は料理などに利用してくださいね」

    画像: 髪の毛ではなく、髪の分け目や生え際、こめかみ、襟足などを中心に塗布することで、頭皮の血行を促進、健康な髪に

    髪の毛ではなく、髪の分け目や生え際、こめかみ、襟足などを中心に塗布することで、頭皮の血行を促進、健康な髪に

    ※肌に直接触れるものは、使う前に必ずパッチテストをしてください。腕の内側に少量つけて半日ほど様子を見て、異常を感じたときは、すぐに中止して洗い流すこと。湿疹やかゆみが消えない場合は、すぐに医師の診察を受けてください。

    本記事は『小鮒ちふみさんの不調のときでもつくれるがんばらない薬膳ごはん』(扶桑社)からの抜粋です

    〈撮影/山川修一 取材・文/長谷川未緒〉

    小鮒ちふみさんの不調のときでもつくれるがんばらない薬膳ごはん (扶桑社) |小鮒ちふみ・著|amazon.co.jp

    小鮒ちふみさんの不調のときでもつくれるがんばらない薬膳ごはん (扶桑社) |小鮒ちふみ・著

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    がんばらなくてもつくれる、続けられる薬膳ごはんの入門書
    野菜薬膳料理家で国際中医薬膳師の小鮒ちふみさんの薬膳ごはんの本。春夏秋冬の養生法と、季節の野菜を使った養生ごはんを紹介します。旬野菜を生かしたシンプルで実践しやすい薬膳の入門書としても。不調の時でも自分自身や家族のためにつくれる、シンプルで体を整える薬膳ごはんのレシピを約70レシピ収録するほか、春夏秋冬の養生法と心身の整え方も紹介します。著者にとって初めての著書。春夏秋冬の野菜の薬膳的効能を紹介する解説ページ付き。

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    小鮒ちふみ(こぶな・ちふみ)
    養生薬膳研究家、国際中医薬膳師、医学気功整体師。20代で進行性の胃がんを経て、心のあり方や食生活が体に及ぼす影響に気づき、養生法を学び実践。東日本大震災を機に農業の道へ。「こぶな農園」の台所担当として農食一体を軸に、自治体向け産前産後養生事業やメディアへのレシピ提供、風土と私たちの命になじむ養生法を伝えている。栃木県那珂川町在住。40代、一児の母。
    インスタグラム:@chifumi_kobuna

    こぶな農園インスタグラム:@kobuna_farm
    こぶな農園HP:http://kobuna-farm.com/



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