• 体の不調は、まず食で整える。韓国に息づくのは、食の知恵を大切にした家庭料理の数々。韓国出身の料理家のキム・ナレさんに祖父母や母から受け継ぎ、育んできた「韓国薬膳」をベースにしたえごま粉と里いものスープのつくり方を教えていただきました。
    (『天然生活』2025年11月号掲載)

    ミネラル豊富な「えごま粉」の薬膳スープが、秋の定番

    季節の変わり目には、とくに意識して体を助ける食材を料理に取り入れているというナレさん。

    「気温差に体が慣れず、バランスを崩しやすい時季は、大人も子どもも風邪をひきやすくなります。秋冬へと季節が移るときは、体を温めて整えるようにしています」

    この時季によくつくるのが、韓国で「食べる薬」と呼ばれるえごま粉のスープ。

    「えごま粉はオメガ3脂肪酸やミネラルが豊富で、スープにするとほっと心と体に染みる味わいです」

    薬膳というと難しく考えがちですが、ナレさんは暮らしに沿った形で自然に取り入れているそう。

    「ルールに縛られすぎず、季節の野菜や土地の食材を取り入れながら、体を整えていけたらいいと思うんです。無理せず続けられることが一番大事ですから」

    心と体をやさしく整えてくれるナレさんの韓国薬膳。素朴な味わいのなかに、体を思う知恵と思いやりが詰まっています。

    「えごま粉と里いものスープ」のつくり方

    画像: 「えごま粉と里いものスープ」のつくり方

    えごま粉でめぐりをよくし、里いもで胃腸を整える。季節の変わり目の風邪予防にぴったりのほっこりスープ。

    材料(2人分)

    ● 里いも3個(120g)
    ● しめじ80g(1袋)
    ● しいたけ2個(30g)
    ● 九条ねぎ(斜め切り)適量
    ● 煮干しのだし汁500mL
    ● 薄口しょうゆ大さじ1/2
    ● 塩適量
    ● えごま粉大さじ2
    ● 米粉大さじ1

    つくり方

    1 里いもはきれいに洗って、通気のよいところにひと晩おく(粘りけが少なくなる)。時間に余裕がなければ、米の研ぎ汁で洗ってもOK。皮をむいて食べやすい大きさに切る。

    2 しめじとしいたけは石づきを切り落とし、手で食べやすい大きさに裂く。

    3 鍋にだし汁を入れて熱し、里いも、しめじ、しいたけを加えて10分ほど弱火で煮る。薄口しょうゆと塩で味をととのえる。

    4 ボウルにえごま粉と米粉を入れ、3の煮汁50mLを加えて、ダマにならないようによく溶かしたら、鍋に入れる。1分ほど火を通してとろみをつけ、九条ねぎを散らす。

    薬膳ポイント

    えごま粉はオメガ3脂肪酸を含み、血をサラサラに。里いもやきのこ類と合わせれば胃腸にやさしく、季節の変わり目のだるさや冷えを和らげます。



    〈料理/キム・ナレ 撮影/川村 隆 スタイリング/久保原惠理 取材・文/飯作紫乃〉

    キム・ナレ(きむ・なれ)
    韓国、仁川出身。日本の家庭で再現しやすい韓国の家庭料理や薬膳を取り入れたレシピ、教室が人気。プライベートでは5歳の息子の子育て中。著書に『一汁一飯 韓定食』(グラフィック社)など。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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