• 東京・松陰神社前にあったカフェ「カフェロッタ」は、2021年9月、20年の歴史に幕を閉じました。「カフェロッタ」元店主で、現在は文筆家や講師として活躍中の桜井かおりさんは、どんなときでも“楽しみ”を見つけるのが得意です。さて、今日はどんな“楽しみ”が見つかるでしょうか。今回は「ありがとう」の質を上げることについて考えるお話。

    「ありがとう」の質を上げる

    文章にするのがちょっと難しいのですが……、1日に何度も口にする「ありがとう」を伝えるとき、「〇〇をしてくれてありがとう」というように心がけています。

    たとえば、「本を買ってくれてありがとう」「ごはんを用意してくれてありがとう」「今日は誘ってくれてありがとう」ということです。

    “何が”うれしかったのかを言葉にして感謝を伝えることが大切だなととても思うのです。

    画像: イベントの打ち合わせは多少のアルコールが入ったほうが楽しいアイデアが浮かびます(なんちゃって)

    イベントの打ち合わせは多少のアルコールが入ったほうが楽しいアイデアが浮かびます(なんちゃって)

    「ありがとう」でなくても、同じことがいえます。

    たとえば、友人と食事をしているとき「おいしいね!」でももちろんいいけど、ただ「おいしいね!」より「このワインおいしいね~」「このエビチリおいしいね~」の方がそのあとの会話が弾む(と思う)。

    「これどこのワインかな?」「いいお店を選んだね。また来ようよ」ってね。

    画像: 「おいしいお店を選んでくれてありがとう」

    「おいしいお店を選んでくれてありがとう」

    〇〇を省略しないで言葉にしよう

    先日バスを降りるときの出来事。

    わたしの後ろに重そうなコロコロ(カート)をもった年配の女性がいらしたのです。

    バスを降りるときに、何か手助けができたらなと思ったので「何かお手伝いできることありますか?」と声をかけたところ、「助かります。これ(コロコロ)をよかったら持ってバスを降りてください」と(何が入ってるの?ぐらい意外に重くてびっくりした)。

    バスを降りたあとその年配の女性は何度も大きな声で「ありがとうございました。助かりました」って感謝を伝えてくれました。

    そのときも思いました。「大丈夫ですか?」とお声をかけるより「何かお手伝いできることありますか?」の方がわたしに何をして欲しいのかを明確に伝えやすいのでは?と。

    画像: 「楽しい一日をありがとう」

    「楽しい一日をありがとう」

    なんだかだいぶ話がズレたけれど、「〇〇を」「〇〇が」は省略しないで言葉にすることを心がけましょ。

    「○○してくれてありがとう」は、ありがとうの質を格段にアップしてくれます。

    「ありがとう」の質をアップするってフランス語だと「 Merci」と「Merci beaucoup」かな? ちょっと違うかな。

    歳を重ねたら品(ちょこっと色気)のある会話ができる女性になりたいですね。わたしはまだまだ訓練中。

    いつも読んでくれてありがとー!



    画像: 〇〇を省略しないで言葉にしよう

    桜井かおり(さくらい・かおり)
    文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。現在は、文筆業や、買い付けなどを行う。『カフェロッタのことと、わたしのこと』『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(ともに旭屋出版)に続く3冊目の著書『マダム・ロッタとパリ行かない?』(旭屋出版)が好評発売中。
    インスタグラム:@kaorilotta

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    『パリを持って帰ろう』(桜井かおり・著/扶桑社)|amazon.co.jp

    『パリを持って帰ろう』(桜井かおり・著/扶桑社)

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    渡仏歴30回以上。旅行者の目線で楽しむ、最新パリ旅案内
    渡仏歴30回以上、パリを知り尽くした「カフェロッタ」元オーナーでエッセイストの桜井かおりさん。60歳を過ぎて、旅の楽しみ方も少しずつ変化しているといいます。パリに行くと毎回買って帰るもの(持って帰るために日本から持っていくもの)、季節で楽しみにしているもの、お気に入りのカフェやクロワッサン、必ず行くマルシェ、機内を快適に過ごすための工夫、防犯対策、トイレ事情など、桜井さんのリアルなパリ旅を、1冊にまとめました。
    桜井さんが撮影したパリの写真は、温かく、やさしい。ページをめくるだけで、しあわせな妄想パリ旅行が楽しめます。そして、きっと、読んでいるうちにパリ旅行がしたくなるはずです。行く前も、帰ってからも、どこにいてもパリを感じられる、「パリを持ち帰る」ための、新しいパリ旅ガイドです。



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