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おまもりルームより
ふっくらとした愛を込めて。
お灸の効果はエステ要らず!?
源保堂鍼灸院は、私たちの駆け込み寺のような存在。心とからだのおまもりになる「お灸」について、院長の瀬戸先生にあれこれとお話を伺っています。
井尾:「実は私、以前からひそかに注目していたんですけど……。先生の奥様の佳子先生、お肌つやつやじゃないですか?」
大段:「ですよねぇ。本当に」
大段:「やっぱり、日々食生活に気をつけていらっしゃるから?」
井尾:「プラス、お若いから? プラス、特別なスキンケアグッズを使っておられる?(前のめり)」
瀬戸先生:「(笑)」
佳子先生:「ありがとうございます(笑)。食事は気をつけている自覚はありますが、スキンケアは必要最低限で、しかもお値打ち価格のブランドのものしか使っていないんですよ」
瀬戸先生:「妻の場合は、お灸の効果も大きいと思いますよ。じつは鍼灸の効果として、患者さんから“肌のトーンが明るくなった”とか、“高いエステに行く必要がなくなった”とか、”施術のあとはほうれい線が薄くなる”などの言葉をいただくことがよくあるんです」
二人:「えー! なんと!」
美肌のモトは腎のチカラ
井尾:「ということは……。セルフのお灸でも美肌効果は得られる、ということですか?」
瀬戸先生:「はい、もちろん。東洋医学では、お肌の潤いのモトを“腎脂(じんし)”と呼んでいます」
大段:「脂ですか?」
瀬戸先生:「はい。でも脂性といったオイリーなイメージではなくて、しっとりとした保湿程度のもの。健康な人はこの腎脂が十分に出ています。そうするとお肌のコンディションもよく、皮膚のアンチエイジングにもなるんですよ」
二人:「ほほぉ……」
大段:「漢方でいうところの“腎”は、=腎臓のことでしょうか」
瀬戸先生:「現代医学の解剖学でいう内臓にあたる腎臓も含めて、もう少し広くとらえて“エネルギーを作るユニット”というような考え方ですね。そして腎脂は、腎が出すエネルギーがしっかり働いているかどうかの証拠になります」
まずは「おへその下の弾力」をチェック
大段:「腎にたっぷりエネルギーがあれば、腎脂も出るのですね」
井尾:「スキンケアに頼る前に、腎のチカラを出さないと」
瀬戸先生:「そのとおり! まず腎にチカラがあるかどうか、判断する場所があるんですよ。それは丹田(たんでん)と呼ばれる、おへその下のゾーン。寝た状態で触ってみてください。つきたてのお餅のような、温かい柔らかさがあるかどうか。そこが大事ですよ」
井尾:「それって…。ゼイ肉の柔らかさとは違いますよね?」
瀬戸先生:「ちょっと違いますね(笑)。肌を押した時に、戻ってくる弾力のあるなし、です」
大段:「わかります。私、からだが冷えているなと感じる時におなかを触ると、なんとなく“ぺこぺこ”している…」
井尾:「ぺこぺこ?」
大段:「ええと、跳ね返ってくる弾力がないというか。固いところは固いんですけど……」
瀬戸先生:「ツボの周囲が少し凹んでいる感じですよね。大段さんは、弾力も弱い方ではあるかも……」
大段:「きゃ~。どうしたらいいんでしょう?」
腎のチカラを引き出すツボは?
瀬戸先生:「ではそろそろ、腎のチカラを出すツボをご紹介しましょう」
二人:「ぜひ~」
瀬戸先生:「おへその下に、上から順に、“気海(きかい)”“石門(せきもん)”“関元(かんげん)”と、3つのツボがタテに並んでいます。いちばん上の気海は、読んで字のごとく“気の海”で、この気こそが腎のチカラなんです」
大段:「なるほど。この3つのツボに、セルフお灸をすればいいですか?」
井尾:「関元のツボには、私もセルフお灸をしたことがあります」
大段:「お腹が温かくなって、気持ちいいですよね」
瀬戸先生:「この3つのツボを温めると、腎のチカラをキープすることが出来て、腎脂となる原料の腎気・精気も蓄えることができます。手元にお灸がないときは、ペットボトルに温かいお湯を入れて、底の部分で温めるのでもいいですよ」
井尾:「それは簡単でいいかも」
瀬戸先生:「“太谿(たいけい)”も、腎のチカラの基本となる大事なツボです。こちらは、疲れが溜まっている時におすすめです」
大段:「そのツボも大事ですね」
井尾:「日々疲れているから、やらないと!」
瀬戸先生:「腎は疲労とも関係するところです。なので、お二人ともセルフお灸をぜひ! ストレスが溜まっている方は、腎が弱っていることがほとんどですからね」
腎が弱るとお肌も荒れる。そのことがよくわかりました!
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源保堂鍼灸院
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大段まちこ(おおだん・まちこ)
フォトグラファー。かわいいもの、雑貨、ファッションなどをテーマに女性誌やライフスタイル誌で活躍。共著に『花と料理』(リトル・モア)などがある。
http://odanmachiko.com/
井尾淳子(いお・じゅんこ)
フリーライター&編集。子育て雑誌の編集経験を経て、現在は書籍、Webコンテンツなどの編集、執筆を中心に活動。