簡単につくれるマスクを考えました
4月の初め頃、日本に住む母が、ハンカチを使って手縫いでマスクをつくりました。それを、京都に住む私の息子に頼んで、イギリスにいる私たち家族に送ってくれました。
ちくちく、目が悪いのに一生懸命に縫ってくれたのがとてもよくわかるマスクでした。もともと、洋裁の仕事をしていた母でしたが、年を重ねて、ずっと使っていた工業用ミシンを数年前に処分しました。でも、いまでも、縫う、つくるが好きな母は、手縫いでマスクをつくっては、私たちだけではなく、親戚や周りの人たちにも贈ってると電話で話してくれました。
同じ頃、ロンドン郊外に住む友人が国民保健NHSからリスクがある人にあたるという連絡が来たと話してくれました。「ミシンが家にあり、縫うのが本業の私がマスクをつくらないでどうする!」と、家にあった日本のさらしでなんとか縫い上げ、友人に送りました。
たかがマスクだけど、されどマスク。これから長いお付き合いになりそうなので、友人に送ったあと、なんとか少しでもマスク生活が楽しく、そして、なるべく簡単につくれるようなデザインができないかと考え、このマスクができ上がりました。
このマスクはポケット状になっていて、中にフィルターを入れることができます。フィルターには、その日の気分でアロマのエッセンシャル液を選び、一滴たらすのもおすすめです。
私は、小さなクリスタルも入れてます。フリルの布を違う色、柄にするのも、アクセントになりますよ。
フリル付きポケットマスクのつくり方
リネン、コットンなど家にある布で、ちょっとしっかりした布がおすすめ。2枚の布は、同じ布でも違う布でもだいじょうぶです。
材料
● 布(本体用) | 19×30cm |
● 布(フリル用) | 約3×18cm |
● ゴムテープ | 幅6mm、長さ20~22cmを2本 |
つくり方
1 19×30cmの布の、19 cmの側を上下とも5mm折って、さらに5mm折り(三つ折り)ミシン、または手縫いでなみ縫いをする。
2 フリルをつくります。3×18cmの布の四方の糸を数本ずつ抜いて、フリンジをつくります。
3 写真のように中心をなみ縫いして、糸を引っ張り長さ9~10cm まで縮めます。
4 3を、1(マスク本体)の外側になる面の左から約6cmのあたりにフリルの中心がくるようにまち針でとめて、真ん中をミシン、または手縫いのなみ縫いで縫い付けます。フリルの形にこだわらず、少しゆがんだりするのも、ぜひ、楽しんでもらえればうれしいです。
5 4の長辺を中表に半分に折り、両端の1cm内側をミシン、または手縫いのなみ縫いをします。
6 袋状になった5を表に返します。ポケット(マスクの上方向になります)の入れ口以外の両脇と折り目部分(マスクの下方向になります)にしっかりアイロンをかけます。
7 折り目部分(マスクの下辺)から内側5mmにミシン、または手縫いでなみ縫いをしてしっかりさせます。
※この工程は必ず行う必要はないですが、縫うことでおさえになり、形が崩れにくくなります。
8 両両脇の真ん中にまち針をうちます。写真のようにまち針から上下2cmのところに、布の重なりが約1cmのタックをそれぞれたたみ、まち針でとめます。
9 布の種類にもよりますが、布が重なったタック(部分)は、厚みがあり固く、針を通すのに力が必要なので、指ぬきを使い、手縫いでとめます。
10 ゴムをそれぞれ、両が脇のちょうどプリーツをとめたあたりに縫い付けます。
これで、でき上がりです!
<マスクデザイン・撮影・文/コズエ・ガーナー>
コヅエ・ガーナー
神戸市出身。イギリス・コッツウォルズ在住。ソフトファニシング・インテリア、風水インテリアデザイナー。2008年からMisty Interiorをスタートし、ロンドンを中心に活動している。