人気の「パンボード」をつくりましょう
「パンボート」や木のボードは、食べ物を置くと映えて見えるのもあって人気がありますよね。食卓に置いたときにナチュラルで柔らかい雰囲気になるのも魅力です。
私の家にも「パンボード」はたくさんあります。そのすべてが手づくりです。
我が家は家具や家を手づくりしているのもあって、余り板がたくさんあります。これをつかって、自分で「パンボード」をつくってみたら、使い勝手がよく、気がつけばいろんなサイズのボードをつくっていました。
自分でつくったものには愛着が持てますし、なんといっても、生活に合ったサイズのものがつくれると便利です。空間が暖かくなったり、気持ちが豊かになったりします。
家具をつくるのはまだハードルか高く感じる方にも、このボードつくりはとてもおすすめです。
材料
● 好きなサイズの杉板
● クルミオイル
道具
● ノコギリ※
● 紙やすり
● ドリル(あれば)
※私はこのゼットソーをおすすめします。女性でもお子さんでも、このサイズのノコギリが切りやすいと思ってます。刃が取り替えられるのも魅力です。値段は2,000円弱だと思います。
ノコギリの使い方
ノコギリを初めて使う人が注意するのは、木を台に載せてしっかりと木材を抑えること、そして、ノコギリを木に対して垂直にのせて、真っ直ぐに前後して切ることです。
ノコギリが左右に傾いてしまうと、摩擦が強くなりノコギリの動きが悪くなります。必要以上に力が掛かってしまう場合はノコギリが斜めに入っているので、そうならないように注意してください。
それから、日本のノコギリは引くときに切れるようになってますので、引くときにとくに意識して動かすようにしましょう。
また、木材には縦と横があり、木目の横方向に切るのは切りやすいのですが、縦に切るのは固くて大変になります。
杉材は柔らかいので、そこまで大変ではありませんが 縦と横とで切る手応えにどんな違いがあるのも実感できるかと思います。
では、つくっていきましょう。
つくり方
取っ手を端にする場合
1 杉板に鉛筆などでボードの形を描きます。
2 ノコギリで線に沿って杉板をカットします。
3 縦と横が交わる部分はのこぎりを直角に立ててください。縦方向に切るのは、縦引きといわれ、木の繊維と同じ方向に切る作業になります。切り辛さを感じると思います。
4 これでカットが終わりました。
5 吊るし穴があった方がいい場合は、ドリルで穴をあけます。
6 紙やすりをかけて、全体をなめらかに整えます。
7 最後に、クルミオイルを塗って仕上げます。
8 これで完成です!
取っ手を真ん中にする場合
取っ手を真ん中にする場合も、つくり方は同じです。
好きなサイズのボードをつくりましょう
食材を載せたりするだけでなく、熱い鍋を食卓に載せるのに鍋敷きに使ったりもしています。割れたり汚れたら、またつくり直せばいいやと、ハードに使っているのですが、結局割れたりすることもなく10年以上使ってるのもあります。
今回は、初心者でも扱いやすい杉の木を使ったパンボートをつくりました。ノコギリが1本あればできるので、ぜひ挑戦してみてください。
杉板は安価で柔らかい木なので、初めての方におすすめの材料です。杉の木目の感じや色も好きなので、私はとてもよく使う木材です。
ただ、乾燥して縮んだり反る可能性もある木材でもあるので、気になる方は松などを使ってください。材としては杉よりも硬めになります。
今回は、ドリルで穴を空けていますが、穴は紐で吊るしたりするためのものですので、なくても大丈夫です。
杉板とノコギリで、好きなサイズのボードをつくりましょう。
<写真・文/まるばやしさわこ>
丸林佐和子
造形作家。こどもちゃれんじ『ぽけっと』造形あそび監修、NHK教育テレビ『キミなら何つくる?』の造形スタッフなどで幅広く活躍中。
雑誌やテレビに多く出演するほか、『はじめてのこうさく』(ポプラ社)、『へんしん工作』(WAVE出版)、『さわこちゃんと10人のおひめさま』(アリス館)、『さわこちゃんと10のぼうけん』(アリス館)、『リトルスペース』(パルコ)、『どんどん!どんぐり工作』(汐文社)など著書も多数。9月には『丸林さんちの家具づくりDIYレシピ』(ブティック社)が発売予定。
石川聡(丸林 聡)
アートディレクター/イラストレーター/デザイナー/家や家具の製作。共著に、『丸林さんちの手づくり家具帖』『丸林さんちの手づくり家具帖2 カフェスタイルな、お部屋改装術』『丸林さんちの机の上の小さな家具帖』(以上、メディアファクトリー)、『丸林さんちのはじめての家具づくりレシピ』(パイインターナショナル)、『丸林さんちのヴィンテージスタイルな家具と庭づくり』(エクスナレッジ)がある。